一瞬のスキ@西京極(追記済)。
◇第89回全国高等学校野球選手権 京都大会 決勝戦◇

@西京極野球場


京都外大西高校 2−1 京都すばる高校

京外西 001 000 010=2 H5 E1
すばる 000 001 000=1 H4 E1


※京都外大西高校は2年ぶり8回目の出場

京外西:白井、辻、本田−田中   すばる:中村−西村


京都外大西は背番号10・白井浩樹、京都すばるはエース・中村憲の
両サウスポーの先発で始まった京都大会決勝戦。
先制したのは京都外大西。
3回表、1アウトから都藤潤一が左中間への二塁打で出塁。
2アウト後、中川拓の一塁ゴロが失策を誘う間に三塁へと進み、
4番の辻孟彦が二遊間を破る適時打で得点した。

1回、2回と三者凡退に抑えられていた京都すばるは、
3回裏に中野喬介が内野安打で出塁したものの盗塁失敗で進塁できず、
5回裏も安打で出た中村が三塁まで進んだが得点には至らなかった。
中村は4回からは巧い投球で京都外大西に追加点を許さないまま、
僅少差での試合展開に。

京都すばるは6回裏、この回先頭の中野が失策で出塁。
2つの犠打で2アウト三塁とすると、木村朋貴が左前へ同点の適時打。
ほぼ満員にふくれ上がった西京極がよりヒートアップする。
7回裏からは白井に替わって辻が登板、
先頭打者を歩かせるも併殺で京都すばるの攻撃の芽を摘む。

4回以降攻撃の糸口がつかめなかった京都外大西だが、
8回表2アウト二塁の場面で辻の打球が右中間へフラフラと上がり、
これをセンターとライトが譲り合うような形でその間に落ちて安打に。
二塁走者の都藤が還り幸運な2点目が入った。

その裏の京都すばるは四球と野選でノーアウト一、二塁としたが、
ここで京都外大西は辻からエースの本田拓人へスイッチ。
犠打の後四球で塁を埋めると、木村をニゴロ併殺で打ち取って難を逃れる。
本田は9回裏にも1アウト一、二塁と走者を背負いながら
最後は併殺で終えて逃げ切り、2年ぶり8回目の甲子園出場を勝ち取った。


3回表と6回裏の1点はともに失策が絡んだ得点。
そして京都外大西の8回表の決勝点は、
野手のほんの一瞬のスキが生んだ安打によるもの。
1点を争う投手戦とも言えるこの試合の中で勝敗を左右したのは、
そのわずかなスキだったかも知れません。
しかしそれはどんな試合でも起こり得るものであり、
その機会をどれだけ多くモノにすることができるかが分かれ目になります。
京都すばるは終盤の得点機に併殺が続いたのは不運でしたが、
そこは京都外大西に一日の長があった、と言うこともできましょう。


京都すばるの応援には『すばるマーチ』というオリジナル曲があり、
攻撃中はほぼその1曲だけで通すというスタイルでした。
しかも同じメロディーで選手ごとに微妙に歌詞を変えていたようで。
吹奏が小刻みに体を揺らしつつ演奏していたのがマーチングぽかったです。
グラウンド整備の間にはプリンセス・プリンセスの『ダイアモンド』を演奏。
ちょっとしたインターバルにこういう芸当ができるのは好感が持てました。
京都外大西は甲子園でもおなじみのスタイルですが、
9回攻撃前の『スパニッシュ・フィーバー』は少々意外ながら良かったと思います。
あと一歩!@舞洲。
◇第89回全国高等学校野球選手権 大阪大会 4回戦◇

@舞洲ベースボールスタジアム

《第一試合》 興國高校 9−4 桃山学院高校 (延長11回)

興 国 002 011 000 05=9 H8 E4
桃 山 000 000 040 00=4 H6 E1


興国:藤井、笹次−山崎   桃山:杤原−竹本

(校名の正式表記は「興國」ですが、スコアボードには「興国」とありました)


7月23日の3回戦(vs佐野高校)も5−2で勝ち、
前回初戦突破した14年前と同じく4回戦へ駒を進めた桃山。
39年ぶりのベスト8も夢ではない、と思えるところまで来たが、
4回戦の相手である興國はその39年前に敗れた相手でもあり。
桃山にとっては因縁の対決になる。

3回表、興國は1アウト二、三塁で宮田雄介が左前適時打。
二塁走者も還って2点を先制した。
その裏の桃山は1アウトから失策で出た走者を二塁に置いて、
真鍋卓が左中間を破る当たりを放つ。
二塁走者だった井上元は三塁で野手と接触して一瞬止まりかけ、
本塁へと突っ込んだが送球が返りクロスプレーでタッチアウト。
走塁妨害のアピールを行ったものの、審判協議の結果認められず。

興國は5回表に江口潤の犠飛、6回表には塩田悠人の適時打で
徐々に差を広げる。
この2イニングだけで盗塁を4つ成功させるなどしてかき回し、
得点以上のプレッシャーを与えていた。
甲子園からは遠ざかっているとは言え、
そこはさすがに全国優勝経験を持つ古豪の力である。
桃山のエース・杤原明の辛抱のマウンドが続く。

桃山は5回裏、2失策で走者を三塁まで進めたがあと一本が出ず、
安定した投球を見せる興國先発の藤井聖太をなかなか打ち崩せない。
せめて1点でも、という願いを持って迎えた8回裏、
先頭の川村幸輔が安打で出塁。
2つの内野ゴロで三塁まで進むと、西浦孝洋が死球、
竹本俊輝も四球を選び2アウトながら満塁の好機を得る。
この場面で杤原はライトの頭上を越す走者一掃の三塁打、
1点差に迫り桃山応援席のウチワを叩く音がより一層ボルテージを増す。
興國はここで藤井を諦め、笹次瞬をマウンドへ送ったが、
続く村田雄基への1球目が暴投となって思わぬ形で追いついた。

そして試合は延長戦へ。
10回裏1アウト一、二塁、竹本の打席で笹次が暴投しそれぞれ進塁。
竹本は敬遠で塁が全て埋まり桃山は絶好のサヨナラの場面。
前回三塁打の杤原が打席に立ちこれ以上ない盛り上がりを見せたが
三振に終わり、村田も右飛で三者残塁。
これで気落ちしたわけでもないだろうが、
11回表は1アウトから内野安打1本を含む3連打で均衡を破られると、
失策と満塁での笹次の走者一掃適時二塁打で5点を奪われ、勝負あり。
その裏2つの四球を選び必死に食い下がるも、それ以上差を詰められず
3時間を越える熱戦の幕が下りた。


4回目の勝利まであと一歩まで迫りながら敢え無く敗れはしましたが、
ズルズルと行きそうな劣勢を一度に取り戻す粘りを見せるなど、
過去10年以上にわたる不振がまるでウソのような大健闘。
昨年夏の試合ぶりから見て今年こそは、と少しだけ期待していたのが、
それをはるかに上回る快進撃を見せてくれました。
今年はいつも以上に長かった母校の夏。
楽しませていただきました。

願わくば、杤原投手にはぜひ大学でも活躍して欲しいところです。
3回戦へ!@南港。
◇第89回全国高等学校野球選手権 大阪大会 2回戦◇

@南港中央球場


《第一試合》 佐野高校 7−1 和泉高校

《第二試合》 桃山学院高校 3−1 泉陽高校

泉 陽 000 000 001=1 H7
桃 山 002 000 01X=3 H9


泉陽:和平、宅−廣岡   桃山:杤原−竹本


《第三試合》 泉南高校 3−1 住吉商業高校


(写真は桃山学院・杤原投手)


第一〜第二試合のインターバルに到着。
シートノック時の校歌には間に合いました。

*第二試合*

桃山の先発は今日もエースの杤原明。
1回、2回と安打を打たれながら要所を締めたかと思えば、
3回表は三者連続三振を奪う変貌自在ぶりを序盤から発揮していた。

3回裏、桃山は1アウト二塁から主将・川村幸輔の左中間適時二塁打で
先制点を奪うと、4番・山本大介の右前適時打で2点目を加え、
力投する杤原を援護する。

泉陽は5回表に2本の安打に野選も加わってノーアウト満塁としたが、
スクイズを外されるなどで得点には結びつかず。
桃山も走者を出しながらなかなか追加点が奪えない状態で、
7回裏も2アウト満塁の場面であと1本が出なかった。
しかし8回裏、1アウト一塁で西浦孝洋が左越二塁打を放ち、
喉から手が出るほど欲しかった追加点がやっと入って最終回へ。

9回表は1アウトから安打+失策と暴投で走者を三塁に置き、
宅康平の一塁ゴロの間に1点を失ったが、
これで走者が無くなり気が楽になったか、
最後はこの試合9個目の三振を奪ってゲームセット。
桃山が14年ぶり初戦突破の勢いで3回戦へと駒を進めた。


その3回戦は明日の第二試合。
連戦になって体力的に厳しいかも知れませんが、
頑張って欲しいものです。
明日は試合を見届けることができないのが残念です。
無安打有得点試合@西京極。
◇第89回全国高等学校野球選手権 京都大会 3回戦◇


@西京極野球場


《第一試合》 洛北高校 8−3 洛水高校

《第二試合》 南丹高校 3−2 東山高校

《第三試合》 京都外大西高校 9−1 同志社国際高校 (7回コールド)

京外西 000 403 2=9 H13 E2
同国際 000 010 0=1  H0 E3


京外西:辻、安達、白井−田中 同国際:林−國中


西京極で第三試合だけ観てきました。
スコアボードの写真も載せましたが、同志社国際はノーヒット。
でも1点が入っているので、言うなれば“無安打有得点試合”になります。

5回裏から京都外大西は左腕の安達優がマウンドに。
同志社国際は2アウトから植田一成が四球を選んで出塁。
続く禰占直樹は三振したものの、
球が転がっていたので振り逃げ出塁を狙ったところ捕手が一塁へ悪送球、
この間に植田は一塁から三塁へ到達。
次の下江隆馬の打席で安達が暴投、同志社国際に1点が入りましたが
これが唯一の得点でした。

ノーヒットで点が入ることはたまにあったりしますが、
こういうケースは珍しいような気がします。

京都外大西は4回表に5本の長短打で4点を奪い、
6回表には相手のミスに乗じてリードを広げるなど、
地力の差を見せ付けるような展開でベスト16進出を決めました。
エース・本田拓人の投球を観たかったのですが、
今日はブルペンのみで出番が無かったのは残念でした。
チャンスの前髪@紀三井寺(追記済)。
◇第89回全国高等学校野球選手権 和歌山大会 2回戦◇

@県営紀三井寺球場

《第一試合》 箕島高校 2−1 神島高校

《第二試合》 和歌山工業高等専門学校 5−3 新宮高校

《第三試合》 和歌山工業高校 3−2 粉河高校

粉   河 000 000 020=2 H10 E2
和歌山工 000 002 001=3x H8 E2


粉河:川口、平山−禮田   和工:出村、垣内−植田

(写真は和工サヨナラ勝ちの瞬間)


月例の診察を終えた後、
新大阪をお昼過ぎに出発する特急“くろしお”に乗って、
高校野球和歌山大会を観に行くことにしました。
紀三井寺球場へは海南からバスで行きましたが、
途中で郵便局へ寄るなどして球場入りは第三試合の開始前でした。


和工の先発・出村成哉はスマートな右のオーバースロー。
上背もあり、角度を生かした球で1回表簡単に2アウトを取ったものの
そのあと続けて四球を与え、やや不安な立ち上がり。
2回表も失策と安打で走者を出したが、この回は粉河の早打ちに助けられる。

粉河先発の2年生・川口喜生も同じく長身の右投手。
思わずバットが出るような球を巧く使って打たせて取るタイプのようで、
和工の打者はほとんど早いカウントから打って出ていた。

5回表、粉河は2アウトから畠中俊弥が左前安打。
禮田大貴も安打で続いたかと思えば、生田翔吾もライト前へ安打を放つ。
畠中が本塁突入を試みたが、ライト時本敬佑からの返球が良くアウトに。

和工の6回裏の攻撃は、この回先頭の大江宏典が中前安打で出塁。
和工にとってノーアウトで走者が出たのはこれが初めて。
堀田和博の犠打と瀬戸優規の安打で一、三塁とすると、
3番の溝端一哉が二塁横を破る適時打で均衡を破る。
さらに時本が内野安打で好機をつなげば、
山田智博の左飛で瀬戸が還り2点目の本塁を踏む。
効果的な攻めでこの試合初めてと言って良い好機をしっかりモノにした。

7回表も2アウト満塁の場面を生かすことができず、
消化不良気味の攻撃が続く粉河だったが、
8回表に先頭の徳岡健吾が安打できっかけを作る。
恩地静己が死球で出塁、林真司の犠打で1アウトニ、三塁に。
ここで和工は1年生のアンダースロー・垣内秀斗へスイッチ。
粉河はその立ち上がりを攻めるかのように、
山下直樹、そして代打の中谷滉が連続適時打で同点に追いついた。
続く畠中は投ゴロ、垣内は三塁へ送ってまずアウトにしたが、
併殺を焦った三塁手が一塁へ悪送球で好機はまだ続く。
しかし禮田のあわや内野安打の当たりを遊撃手溝端が巧く処理し、
逆転までは許さず。

粉河は8回からエースナンバーを着ける平山郁洋が登板。
9回裏1アウト、和工は小西竜太郎の当たりが三塁強襲の二塁打となる。
植田一史を歩かせて一塁を埋めて併殺の態勢を取ったが、
垣内のバント処理を平山が誤り1アウト満塁に。
そして代打・恩地諒が二塁左を破る適時打を放って和工がサヨナラ勝ち。


この試合のスコアを眺めていて、
“チャンスの前髪”というフレーズを思い出しました。
“チャンス”という名前の神様だったか何だったか忘れましたが、
髪の毛が前にしか生えていません。
通り過ぎて行くその神様を捕まるには、前髪を掴まなければいけない。
気付いたときにはもう遅い、ということです。
粉河は都合7度にわたって得点圏に走者を置きましたが、
和工にとっては好機らしい好機は6回と9回の2度だけ。
その2度とも和工はしっかり“チャンスの前髪”を掴んだことになります。
選手個々の力だけではない何かが、この試合を左右したのではと。
しかもそれは運という言葉だけで片付けられるようなものでもないのだと。
そんな風に思えた、紀三井寺のサヨナラ劇でした。

で、チャンスという言葉が出たついでに。
和工の応援では走者が進むと『チャンス法政』が演奏されます。
テンポは少々スローですが、リーダー(野球部控え?)の動きが
本家の法政大学を彷彿とさせるもの。
曲の切れ目でリーダーが入れ替わるところもそれらしかったです。
それ以外は6曲をランダムに。オリジナル曲もありました。
粉河は選手別のテーマを用意。白と緑のポンポンが鮮やかでした。
14年ぶりの勝利@南港。
◇第89回全国高等学校野球選手権 大阪大会 1回戦◇

@南港中央球場


《第一試合》 佐野高校 4−3 大阪体育大学浪商高校

佐 野 100 003 000=4
浪 商 000 011 010=3

《第二試合》 桃山学院高校 3−0 高津高校

桃 山 010 100 001=3 H7
高 津 000 000 000=0 H6


桃山:杤原−竹本   高津:今村−本庄



お目当てはあくまでも14時10分開始予定の第二試合。
それに間に合うように行ったつもりが、第一試合の6回裏途中に到着。
名前は知らなくてもなぜか顔見知りの先輩といきなり鉢合わせし、
最近の母校の状況についてあれこれと話したりしていたので
第一試合はほとんど観てません(苦笑)
ただ、浪商は9回裏2アウト走者無しから満塁にするる粘りを見せたものの、
あと一本が出ませんでした。
エースを温存したのが最後まで響いた、というのがその先輩の評。


*第二試合*

桃山は2回表、2アウトから真鍋卓が四球を選び、
村田雄基の内野ゴロが失策となる間に三塁へ進むと、
三塁への送球がさらに逸れて無安打で労せず1点を先取。
4回表は2アウト三塁で真鍋のレフト線適時二塁打によって追加点を挙げる。

桃山の先発・杤原(とちはら)明は昨年もエースナンバーを付け、
0−1で初戦敗退ながら好投を見せていた(2006年7月23日の日記参照)。
気のせいかも知れないが、昨年よりも腕の位置が上がったように見える。
2回裏は自らの野選でピンチを招くも、落ち着いて後続を断った。

私が見る限り猛攻が期待できるような攻撃力ではないので、
いかに相手に点を与えないかが肝心。
走者を出すごとに観ているこちらはヒヤヒヤしていたものだが、
バックの守備にも助けられ、3回から7回までは二塁を踏ませなかった。

8回裏の高津の攻撃、2アウトの後でこの試合初めての連続安打を許し、
打席には4番の古川正晃。
古川が放った当たりは中前安打かに思われたが、
中堅手の山本大介が見事にダイビングキャッチを成功。
あわや同点のピンチを切り抜け、グラウンドとスタンドがともに沸き返る。

「ピンチのあとにはチャンスあり」の言葉どおり、
その直後の9回表には1アウト二、三塁の得点機を迎えて
井上元の内野安打で3点目をもぎ取った。
9回裏、最後の打者を二ゴロに打ち取って杤原が完封。
桃山にとっては1993年以来14年ぶりの夏の初戦突破となった。


14年前は3勝して4回戦まで行って、
住之江で牧野光将(近大→大阪ガス)の上宮に負けました。
それから夏に関してはずーっと負け続けていたわけで。
ただ、嬉しいのひと言に尽きます。
2回戦も楽な相手ではありませんが、一日でも長く野球ができますように。
雨のインターミッション@橿原。
◇第89回全国高等学校野球選手権 奈良大会 第1日(1回戦)◇

@橿原公苑野球場



《第一試合》 登美ヶ丘高校 12−2 奈良工業高等専門学校
                (6回コールド)

《第二試合》 奈良情報商業高校 3−2 御所工業高校 (延長10回)

奈情商 100 001 000 1=3 H12 E1
御所工 000 020 000 0=2  H6 E0


奈情商:細澤、水澤、西窪−五網   御所工:吉田博−山田


奈良大会は今日が開幕。
開会式後の混雑も無さそうな第二試合を目当てに橿原公苑まで。
到着直後に第一試合が6回コールドで終了しました。

*第二試合*

奈良情報商業(奈情商)は、桜井商業高校と志貴高校の統合によって
できた県立高校。
桜井商業のOBと言えば駒田徳広(G→YB)。
在学当時に満塁でも敬遠されたという伝説が語り継がれるなど、
今なお「駒田の桜商(サクショウ)」と地元ファンに称される存在。
ユニフォームの配色がかつての桜井商業を彷彿とさせる。
また、御所工業は春夏合わせて11回の甲子園出場を誇る古豪。
1回戦から実力校同士の対戦となった。

奈情商は1回表2アウトから徳田将大が安打で出塁。
次の辻本佳祐も右前のテキサス安打で続けば、
五網亮介の当たりが投手を強襲する安打と、三連打で先制点を挙げた。

御所工先発の吉田博文は2回から立ち直りを見せ、
右サイドスローからの速いテンポの投球に守備陣も良いリズムを刻み出す。

奈情商の先発・細澤拓己はスローボールを駆使して打ち気をそらすなど
緩急をつけた投球で4回まで御所工を無安打に抑えていた。

5回表、奈情商は1アウトから舟越義也が左中間への二塁打。
2アウト後細澤に打席が回ってきたところで代打が送られるも、
追加点には結びつかなかった。
5回裏からは2年生の水澤豊が登板したが、
この回先頭の北山敬一に安打を許す。
御所工にとっての初安打をきっかけに2アウト一、二塁とすると、
酒井幸一朗の左越二塁打で二者が生還、中盤で御所工が逆転。

奈情商も負けじと6回表1アウト二塁から徳田が右越適時三塁打で同点。
続く辻本は左飛で三塁から徳田がタッチアップ。
しかしレフトからの中継プレーが見事に成功して再逆転を阻止した。

その後も吉田と7回から登板した奈情商三番手の西窪優雅が、
毎回走者を置きながら堅い守りで度々のピンチをしのぎ続け、
試合は9回を終わっても決着が付かず。

延長10回表、奈情商は安打で出た中川拓也が犠打と飛球で三塁へ。
打席に吉本広平が立ったところで雨が激しく降りだしたため、試合を中断。
雷も鳴る中、グラウンドにどんどん水が溜まって行く。

屋根の下で見守ることおよそ1時間30分、
控え選手と大会委員総出による懸命のグラウンド整備の甲斐あって、
晴れ間も見えてきたところで試合再開。
吉本は吉田の1球目を中前に落とし、奈情商があっけなく均衡を破る。
その裏、御所工も失策と安打で粘りを見せたがあと一本が出ず、
長い中断を挟んでの熱戦にピリオドが打たれた。


奈情商はブラスバンドの演奏に合わせて控えの野球部員が踊るなど、
パッと見では奈良大会でよく見られる光景の応援ながら、
ファンファーレが一種独特なメロディー。
奈良にはファンファーレにこだわりを持つ高校が多いような気がします。
私の席からよく見えなかったのですが、御所工は太鼓ひとつで男声大合唱。
ある意味好対照な応援席でした。
晴れか嵐か@皇子山(追記済)。
◇第89回全国高等学校野球選手権 滋賀大会 第1日(1回戦)◇

@皇子山球場

《第一試合》 水口高校 2−0 瀬田工業高校

水 口 100 000 001=2 H9 E0
瀬田工 000 000 000=0 H7 E0


水口:滝−平井   瀬田工:前島−佐瀬

《第二試合》 高島高校 3−2 大津商業高校

高 島 000 000 102=3 H4 E4
大津商 101 000 000=2 H5 E3


高島:川上−小谷   大津商:藤田、塩見−藤村



前日は、まだ外が明るいうちに雨戸という雨戸を全部閉め切って
“マンニィ”こと台風4号の襲来に備えていましたが、
眠っている間に地元をかすめるように通り過ぎたようで。
朝は小雨がぱらついていたものの、外に出ても問題ない様子。

各地の高校野球大会の状況をネットで確認していたところ、
滋賀大会の第一試合が14時30分開始というのを見つけたので、
お昼過ぎに皇子山球場へ向けて出発。
いつも混雑する新快速を避け、近鉄で京都へ出て湖西線に乗り換え。
湖西線は強風のため堅田〜近江今津間の運転を見合わせていて、
乗った電車も堅田で打ち切り。
西大津まで行くぶんには問題はなかったですが。

試合開始予定時刻ちょうどに皇子山到着。
開会式直後ということで、スタンドにはまだ多くの人が残っていました。
予定よりも約5分遅れで開始。


*第一試合*

1回表、水口は2番小林がセーフティーバントで出塁。
二盗を決めた後に加藤の中前適時打で効率よく1点を先取。

瀬田工業は4回裏1アウトから3本続けて安打が出たが、
水口の先発・滝大乙に後続を断たれ得点ならず。
滝はやや粗削りなフォームだが制球は良く、球の出所が見にくい感じ。
対して瀬田工業の先発・前島直人は常にセットポジションからの投球。
左のオーバースローで球にキレがあるように見える。
ともに打てそうで打てない、崩れそうで崩れない投手戦になって来た。

水口は7回表に青木康行の二塁打で好機を作るも、
スクイズ失敗で追加点が奪えないまま、最少得点差で迎えた9回表。
2アウト一、二塁で平尾拓寛の打球が三塁手のグラブを弾き
強襲安打となる間に二塁走者の平井良次が2点目の本塁へ。
滝はその裏を3人で締め、無四球完封勝利で初戦を突破した。

上空の強風で飛球の行方に野手が戸惑ったり交錯する場面も。
それでも両校無失策は立派でした。
三塁側・瀬田工業応援席の最上段で旗を持つ野球部員が
ちょっとしんどそうでしたが(笑)


*第二試合*

大津商業が1回裏1アウト満塁から中村遼のニゴロの間に先制点。
初回から積極的に盗塁を試みるなど、
高島先発の川上達也を揺さぶってきた。
3回裏には1アウトから失策と牽制悪送球で三塁まで走者を進めると、
平野裕貴がセーフティースクイズを成功させて追加点を挙げる。

高島・川上はまるで真上から投げてくるような右投手で、
フォームからすると力投型、球威も充分。
一方、大津商業・藤田涼は右のサイドスロー。
右打者のアウトコースぎりぎりを攻める巧い投球で、
4回まで無安打に抑えていた。
フォームがかつて阪急などに居た伊藤敦規を思わせる。

3回裏終了後から点灯試合に。

7回表、高島は1アウト一、二塁で澤井勇人の一ゴロが失策を誘い、
ようやく1点を返す。
なおも一、三塁の場面だったが、川上がバントの構えを空振りし、
捕手が後逸していたのを三塁走者がファールと勘違い。
空振りと気付いて本塁突入を試みたがタッチアウトで同点にはならず。
しかしここから高島が勢いを出してくる。

藤田に疲れが見えだした9回表、
高島はこの回先頭の山本翔が内野安打で出塁。
四球と犠打で1アウト二、三塁とした。
ここで代打に出た小川裕太郎が巧く右前に落とす適時打でまず同点。
続く川上が7回のプレーを挽回するかのようにスクイズを成功させ、
土壇場で高島が試合をひっくり返した。

川上は4回以降は粘りの投球で追加点を許さず、
9回裏も走者を2人出しながら盗塁失敗などで難を逃れ、
最後まで辛抱強く投げきった。

私が滋賀大会を観くと、
あまり吹奏付きの応援にはお目にかかれないのですが、
今日は大津商業だけですが20人ぐらいで演奏しに来ていました。
それ故に第一試合だけで帰るつもりがついつい長居しましたが(笑)
最初のうちは野球部控えとの息がなかなか合わなかったものの、
徐々にサマになってくる様子がけっこう楽しめたものです。
地方大会ならではの光景とも言えましょう(ただし、大阪を除く)。


古豪・伝統校が揃った滋賀大会の初日は、2試合とも好ゲーム。
速いスピードで流れて行く曇の合間から見える青空がやけに青かったり、
時折細かい雨粒が風に煽られて屋根の下まで吹き込んできたりと、
実に慌しい空模様でした。
近江八景のひとつに“粟津の晴嵐(せいらん)”というのがあります。
(戦前の都市対抗に出ていた“大津晴嵐会”はここから取ったものかと)
本来の“晴嵐”とは意味が違うのですが、
字面が今日の天候を表現するのに丁度良いかな、と思い、
これにちなんで今回のタイトルにした次第です。

雨中。

2007年7月14日 日常
午前6時から協議の結果、
今年の町会の夏祭は台風接近のため中止になりました。
町会始まって以来かも。

…部屋の片付けでもします。

マンニィ。

2007年7月12日 日常
大型で非常に強い台風4号(マンニィ)が近づいています。

何やら15日あたりに近畿地方へ最も近づくとか何とか。
母校の試合はおそらく延期になるでしょうが、
それよりも今週末はウチの町会の夏祭なんですが・・・
しかも日曜日のお練りは雨天決行らしいんですが・・・

ヒジョーに心配です。
高校野球兵庫大会開幕戦@尼崎。
◇第89回全国高等学校野球選手権兵庫大会 第1日(1回戦)◇

@尼崎市記念公園野球場

小野工業高校 7−0 須磨東高校 (8回コールド)

須磨東 000 000 00=0   H8 E1
小野工 000 600 01=7x H12 E0


須磨東:内藤、太田、石原、政井−大山   小野工:山田、澤中−後藤


夏の全国高校野球は昨日は大阪大会、そして今日は兵庫大会が開幕。
尼崎での開幕戦を4回表途中から。
今日は三塁側(須磨東高校)の屋根の下で観ていました。

4回裏、小野工業が稲継昭太の左越2点適時二塁打など4本の適時打と
犠飛で一挙6点を奪い、終わってみれば8回コールドゲーム。

須磨東の三番手・石原幸洋は、結構制球の良いサイドスローでした。
エースナンバーを付けていましたが、
7回表の1イニングだけしか観られなかったのが残念です。

小野工業のエース・澤中薫も二番手で登板。
上背があって腕も長く、まだ伸びしろがありそうな投手だと思います。
3年連続3回目@松下。
◇第32回全日本クラブ選手権大会 西近畿(大阪・和歌山・兵庫)代表決定戦◇

@松下球場

NOMO BASEBALL CLUB 10−1 全播磨硬式野球団

全播磨 000 010 000=1
NOMO 301 311 10X=10


※NOMO BASEBALL CLUBは3年連続3回目の出場

播磨:上村、山本純、泉、笹岡−畑  NBC:宇高−有澤

(写真はNBC・宇高投手)


4回裏途中に到着。
この時点で試合の大勢はほぼ決まっていたようなもの。
全播磨唯一の得点だった5回表の1点は、
岡田浩樹のライトへの適時二塁打でした。

NBCはその裏に北村直人の適時三塁打で再び7点差とし、
6回裏には平松陽介の適時二塁打、7回裏は押し出し四球で2ケタ得点。
宇高直志が最後まで投げきり、3年連続のクラブ選手権出場を決めました。


それにしても、場内放送も打順のランプもない松下球場に途中入りして、
メモを取りながら観るのは何かと不便で仕方がありません。
昨年の同代表決定戦の日記(6月3日)にも書きましたが、
もう少し代表決定戦らしい会場が用意できないものでしょうかねぇ。
艱難汝を玉にする@西京極。
◇第78回都市対抗野球大会 近畿地区代表決定戦 第3日◇

@西京極野球場

NTT西日本 8−2 新日本製鐵広畑

広 畑 020 000 000=2 H9 E1
NTT西 000 502 10X=8 H8 E2


※NTT西日本(大阪市)は2年ぶり19回目の出場

広畑:池田、管家−石原、筧  N西:笠木−北?


近畿地区最後の代表決定戦が雨で今日に延びてくれたおかげで、
観に行くことができました。

N西は笠木伸二、広畑は池田強志とともに技巧派左腕が先発。

2回表、広畑は先頭の中川俊典が失策で出塁。
二塁盗塁を成功させると、大久保直紀の中前安打で先制点を挙げた。
1アウト後、石原圭の投手と三塁手の間への難しい当たりが内野安打に。
瀬端秀文の三塁へのバントも内野安打になって満塁。
打順はトップに返り、大嶋将也がレフトへのファールフライ。
レフトの若林建志がこれを捕ったために犠飛となり2点目が入る。
N西の守備陣が掻き回されているような感じではあったが、
笠木はどうにかこの回を2点で食い止めた。

4回裏、N西にやっと安打らしい当たりが出る。
この回先頭の黒塚浩行がレフトへの二塁打。
池田はこれに動揺したのかどうかはわからないが、
西田朋生、河本泰浩に連続して死球を与えてしまい、塁がすべて埋まった。
ここで若林が先ほどのお返しとばかりに中犠飛で1点を返し、
一色和也の左前安打で再び満塁に。
ここで北?寛明がライトへの二塁打で2人が還り、ついに逆転。
北?は2回表の嫌なムードを一度に跳ね返したようなガッツポーズを見せた。
2アウト後、今度は宮崎昌樹が2点適時打でこの回5点目。
試合の流れがあっという間にN西へ傾いた。

N西はさらに6回裏、宮崎の中越適時三塁打などで2点を追加し、
池田をノックアウト。
7回裏はルーキー森大樹の適時打でリードを6点に広げた。

笠木は3回からも毎回走者を出しながら緩急を巧く使って要所を締め、
気が付けば9回表のマウンドに立っていた。
1アウトを取ったあと失策の走者を出したが、最後は併殺でゲームセット。
N西が2年ぶりの都市対抗出場を勝ち取った。


N西はリーグ戦から通算すると、予選を10試合9試合戦ったことになります。
(7月6日訂正しましたm(_ _)m)
大阪・和歌山地区でこれだけ苦労して代表権を得たというのは、
これまでの私の記憶にはありません。
位置付けとしては“阪和第四代表”ですから補強は望めませんが、
「艱難(かんなん)汝を玉にする」というたとえもあることですし、
予選の苦労が本大会できっと報われると信じたいもの。
楽しみにしています。
全国高等学校野球選手権大会は、今大会で第89回を迎えます。
第1回大会が1915(大正4)年ですから、
第二次世界大戦による中断を挟んで92年の歴史があります。

その第1回大会、当時は“全国中等学校優勝野球大会”という名称ですが、
豊中グラウンドで行われた大会に出場したのは10校。
予選参加校は73校でした。
その予選と言っても現在のように確立されたものではなかったため、
野球部がありながら大会に参加しなかった(できなかった)学校も
全国にはかなりあったものと思われます。
(私の母校もそのひとつです)
来年は90回の記念大会ですから、その際にはまた“皆勤校”として
いくつかの高校が紹介されることと思いますが、
その高校にはかなりの強い運があった、と言うことができるでしょう。

高校野球選手権の大阪大会で販売されているパンフレットには、
各校の創立年と野球部の創部年が記されています。
中には選手権大会よりも長い歴史を持つ野球部が何校か見られます。
しかし、そのすべてが第1回大会に参加した(できた)わけではありません。
そのあたりの事情はよくわかっていないのですが・・・。
1915年以前のことはともかく、それ以後については『大会史』をたどれば
野球部の活動が系統的にわかるようにはなっています。
ただ、戦後の“学制改革”によってその系統がわからなくなっていることも
多々あります。

大学時代に、暇を見ては図書館に通ってはその『大会史』を元にして、
戦前の大会に参加していた学校が戦後はどうなったか?を
全国にわたって調べてみようと企てていたことがあります。
あれから20年近く経ち、集めた資料も散逸してしまいましたが、
地元大阪だけはある程度まとまった形にしていて、なお進行中です。

そんな中、ベースボール・マガジン社が、
『にっぽんの高校野球(地域限定エディション)』というシリーズムック
(1・東京編、2・大阪編、3・東海編)を昨日発売。
巻末の“地方大会の歴代参加校別パーフェクト星取表”は、
私のようなモノ好きにとっては血が騒ぐような代物で、即買い決定。
で、早速大阪編の間違い探しをする、と(イヤな奴だ)。
・・・今のところ3箇所見つかりました。
BBM社の方がこの日記を見てるかどうかは知りませんが(笑)
サイドスロー対決@西京極。
◇第78回都市対抗野球大会 京滋奈代表決定戦◇


@西京極野球場

日本新薬 2−0 大和高田クラブ

新 薬 000 000 200=2 H7 E0
高田ク 000 000 000=0 H7 E2


※日本新薬(京都市)は7年連続25回目の出場

新薬:田中−堂前   高田:池邉、山田、田中−大志万


1回表、2回表と三塁まで走者を進めながら先制点が奪えない新薬。
2回から毎回安打が出てもその後が続かない大和高田。
新薬・田中大介、大和高田・池邉明英のサイドスロー対決は
中盤まで両者相譲らず。
どちらにどう転んでもおかしくないような展開だった。
そして、西京極上空もいつ降り出してもおかしくない天候。
東側の愛宕山が見えにくくなっている。

7回表、新薬は先頭の佐々木龍が死球で出塁、小林世拓の犠打で二塁へ。
松本雅彦も四球を選んで一、二塁とすると、
続く保田裕久の打球が二遊間を破り佐々木が二塁から長躯生還。
ようやく先制点を奪う。
池邉は次の藤谷大樹を中飛に打ち取ったところで山田真也に交替したが、
堂前篤史の左前適時打で新薬が2点目を追加した。

新薬の田中は、2回から8回まで毎回1安打ずつを許しながら、
結局は三塁を踏ませず、しかも無四球と安定感のある投球を披露。
9回裏は3人で終え、7年連続の都市対抗出場を完封勝利で飾った。

この結果、大和高田クラブがNTT西日本、新日本製鐵広畑とともに
7月2日から西京極で行われる近畿代表決定戦へ行くことになりました。
抽選は明日、とは聞いていますが・・・。

試合終了後の代表旗授与式では個人の表彰もあり、
新薬・田中が最高殊勲選手賞、大和高田・池邉が敢闘賞、
大和高田・山本貴紀が打撃賞をそれぞれ受賞しています。

心配された雨は、7回表に少し降った程度。
表彰式の終わりがけにもパラパラっと来たものの、
スタンド下で雨宿りしているうちに止んだので事無きを得ました。
この頃の天気予報はあてになりません(苦笑)
あつさのせい?@南港。
◇第14回関西地区大学野球5リーグ対抗戦 第1日◇

@南港中央野球場


《第一試合・1回戦》 関西学生野球連盟 4−2 京滋大学野球連盟

関学連 000 000 310=4
京滋連 001 000 010=2


※7回裏から観戦


《第二試合・準決勝》 阪神大学野球連盟 2−1 近畿学生野球連盟

阪神連 000 100 010=2 H6 E0
近学連 001 000 000=1 H3 E0


阪:山下(天理)−庄司(大体)  
近:蕭(奈産)、山口(阪南)、佐藤(阪南)、林(奈産)−吉田(奈産)、河嶋(神戸)

【HR】加藤聡(阪・大産 8回ソロ)


第一試合の7回裏に到着。

8回表裏の1点は、関西学生は中原弘喜(近大)のソロ本塁打、
京滋大学は物部友徳(佛教)の犠飛でした。

球場の軒下に友人の姿を見つけたのでそちらへ移動し、
第二試合は日陰で観ることに。

*第二試合*

近畿学生の先発は蕭一傑(奈産)。
1回表、内野安打で出た松元裕章(関国)を三塁まで進ませるも、
無得点に抑える。

阪神大学先発の山下真之介(天理)は初回は無難な立ち上がり。
2回裏、1アウト一、三塁で山本竜揮(阪南)がセンターへ飛球を打ち上げ、
三塁走者の水田健一(奈産)がタッチアップで本塁へ向かったが、
センター松元からの返球が良く、タッチアウトになった。

3回裏、近畿学生は2アウト二塁で北山恵丞(奈産)の一ゴロが
安打となる間に二塁から串岡晃一(阪南)が好走塁を見せて1点を先取。
しかし阪神大学も4回表に加藤聡(大産)の中前適時打で追いついた。
5回表には2アウト満塁で突き放す好機を得るも1本が出ず。

1−1のまま試合は終盤に差し掛かり、迎えた8回表も2アウト。
ここで4回表に適時打を放った加藤が打席に。
マウンドには7回途中から佐藤弘樹(阪南)が上がっていたが、
その6球目を弾き返してレフトスタンドへ飛び込むソロ本塁打になった。

山下は3回に先制点を許して以後調子を取り戻し、
毎回3人ずつで抑えて気が付けば被安打3の完投勝ち。
対抗戦ゆえにそのうち替わるだろうとは思っていたが、
4回以降のパーフェクトピッチングでそのまま行った感も。
一種の“お祭り”でありながら、神宮大会予選のシード権を賭けた
真剣勝負の要素も見られた好試合だったと思う。

今日はずっと日なたに居たらおそらくバテていたことでしょう。
最初のうちは手拍子で応援をしていた阪神大学の控え選手たちが、
後半になるに従ってだんだん静かになっていったのも、
8回、9回の近畿学生の攻撃で一塁コーチャーズボックスが
ずっと無人になっていたのも、暑さのせいだったのでしょうか(笑)
レイダース効果?@京セラD(追記済)。
◇第78回都市対抗野球大会 大阪・和歌山第三代表決定戦◇

@京セラドーム大阪

大阪ガス 4−2 NTT西日本

大阪ガス 030 000 010=4 H9 E1
N T T 西 000 010 010=2 H8 E1


※大阪ガス(大阪市)は2年連続18回目の出場

大ガス:坂本、山田幸−小野  N西:笠木、徳留、佐々木、藤原−北?


大ガスは坂本健二、N西は笠木伸二の両ベテランが先発。
2回表、1アウト一、三塁で小野和隆が左越三塁打を放ち
大ガスが2点を先制。
小野は小倉飛鳥の左前安打で還り序盤から3点をリードする。

N西は毎回のように先頭打者が出塁しながら得点ができず、
追いつこうにも追いつけない状態が続いていた。
大ガスも4回表に走者を進める場面があったが、
笠木の巧くタイミングを外した投球になかなか追加点が奪えない。

5回表、2アウトから田中洋平が右中間への三塁打で再度好機を作ったが、
続く平山涼の当たりが笠木を強襲、これを笠木は身体で受け止め、
一度は前へこぼしたものの一塁へ送って難を逃れた。
笠木のこのプレーに奮起したか、N西はその裏2アウト二塁の場面で
宮崎昌樹に右越二塁打が飛び出してようやく1点を奪う。

6回裏にもN西は先頭の黒塚浩行が左線二塁打で出塁し、
西田朋生の中飛で三塁へと進んで差を詰める好機。
ここで大ガスは坂本から山田幸二郎へ交替。
直後、河本泰浩に四球は与えたものの後続を断ち、2点のリードを守る。

N西は7回表から徳留慶が登板したが、
8回表、2アウト二塁で小野に右前適時打を許してマウンドを降りた。
その裏にN西は2アウト満塁というまたとない好機を得たが、
北?寛明の高く弾んだ投ゴロが安打となる間に1点を挙げたのみ。
その後は山田の前に反撃を封じられ、大ガスが逃げ切った。

笠木は2回表に3点は奪われて敗戦投手にはなりましたが、
6回1/3を投げて稼いだアウトのうち半分以上が飛球。
80キロ台の緩い変化球の直後に120キロ台の直球が来たり、
さらには130キロ台後半の速い球もあるという文字通りの緩急自在ぶり。
やっぱり観ていて面白い投手だと思います。

大阪ガスの応援で、チャンスになると『レイダース』のテーマが演奏され、
それをバックにリーダーが一席ぶってから『ヴィクトリーマーチ』へ入るという
バンドのボリューム次第では非常にカッコ良くなる流れがあるのですが、
後半になってから披露されるイメージがあったのに今回は2回で登場。
そして小野の三塁打が飛び出しました。
8回にもこの応援の流れがあって小野が適時打と、
今日に限ってはかなり効果があったような気がします(笑)
打って良し、守って良し@京セラD(追記済)。
◇第78回都市対抗野球大会 大阪・和歌山第二代表決定戦◇

@京セラドーム大阪

松下電器 2−1 大阪ガス

松下電器 000 001 010=2 H9 E1
大阪ガス 100 000 000=1 H7 E1


※松下電器(門真市)は2年連続43回目の出場

松下:山本隆之−新田   大ガス:松尾−小野


大ガスの先発は松尾洋和。
松下は昨日も先発して3イニングで降板した山本隆之が連投。
その山本が今日も1回から先制を許す。
1回裏、1アウトから失策で出塁した田中洋平が二盗を成功させると、
澤多弘也の右前安打で1点を奪った。
しかし山本はその後大きく崩れることもなく、
松尾も巧みな投球で要所を締めて5回まで最少点差の展開が続く。

6回表、松下は先頭の坂口直樹が死球。
犠打と内野ゴロで三塁へ進むと、梶原康司の右前適時打で追いついた。
田原隆三郎も安打で続き逆転の場面ではあったが、
ここは松尾が逃げ切った。

大ガスは7回裏に小野和隆と溝下進崇の安打で一、三塁とするも
あと一本が出ず。
その直後の8回表、松下は2アウトから梶原が左前安打で出塁。
そして田原がこの日3安打目となるレフト線適時二塁打で均衡を破った。
三塁側松下応援席がさらに沸き返る。
田原はその裏に併殺を成功させるなど、好守備で山本を後押し。
9回裏は安打で出た小野の代走、猪坂彰宏が二盗に失敗して試合終了。
何とも言えぬ幕切れで、松下が大阪・和歌山第二代表の座を勝ち取った。

山本、松尾とも与えた四死球はわずかに1個。
2時間20分の引き締まった試合でした。
先行・中押し・ダメ押し@京セラD(追記済)。
◇第78回都市対抗野球大会 大阪・和歌山第一代表決定戦◇

@京セラドーム大阪

日本生命 10−4 松下電器

日本生命 302 001 013=10 H14 E4
松下電器 002 000 020= 4 H11 E1


※日本生命(大阪市)は5年連続49回目の出場

日生:下敷領、渡辺、山脇、竹中−藤田
松下:山本隆之、田中篤、四丹、山本隆司−新田、井上


1回表、日生は2番阿部浩二が足を生かして二塁打で出塁すると、
続く高橋英嗣の安打で先制の本塁を踏んだ。
澄川昌也の遊ゴロで高橋はアウトになるも澄川は一塁に残り、
及川徹の安打で三塁へ進む間に及川も二塁へとさらに塁上を賑わす。
そして多井清人の右前適時打で2人とも還り、
初回から日生の積極的な走塁が功を奏して3点をリードする。

3回表には澄川の右中間適時三塁打と及川のスクイズで2点を追加。
この回を終えたところで松下の先発・山本隆之は無念の降板。

その裏、松下は新田玄気、後界昭一の連打で一、三塁として
大江伸宏の遊ゴロの間に1点を返し、
甲斐俊治の左前適時打で2点目を挙げて食い下がる。
日生の先発・下敷領悠太は4回裏にも新田、後界に連打を許したが
無得点に抑えた。

日生は6回表、二番手の田中篤史を攻めて2アウト満塁とし、
打席に阿部を迎えたところで松下は四丹健太郎にスイッチ。
阿部は二遊間を抜く適時打でまず1点を追加、
しかしセンター坂口直樹の処理が良く二塁走者の田中啓嗣を本塁で刺し、
この回の2点目を阻止した。

ここまで中軸に当たりの出なかった松下は、
6回裏にこの回先頭の4番梶原康司がレフトへ二塁打を放つ。
1アウト後田原隆三郎の安打で一、三塁となったところで、
日生は渡辺翔太をマウンドへ送る。
渡辺はそれまでともに当たっていた新田、後界を打ち取り難を逃れる。

8回表に藤田和男の内野ゴロが失策となる間に1点を追加された松下は、
梶原、吉田憲一郎の連打で好機を作る。
そして田原がレフトへの安打、これの処理を誤る間に2点が入ったが、
山脇大輔のリリーフに後が続かず。

日生は9回表にも1アウト満塁から多井の右中間三塁打でダメを押し、
その裏は竹中慎之介が松下の反撃を封じて第一代表決定戦を制した。

日生にとってはまさに“先行・中押し・ダメ押し”の理想的な得点の追加。
観ていて最後の締めは今回も土井善和か?と思っていたのですが、
20代の4投手がどうにかうまくつないで行けたのは大きいのではないかと。
失策が目立ったのと連打を打たれることがあったのは気になりますが・・・。
大阪・和歌山の第一代表として、本大会でのさらなる活躍を期待しています。
2年ぶり25回目@明石(追記済)。
◇第78回都市対抗野球大会 兵庫第二次予選 第5日◇

@明石公園第一野球場

《第一試合(近畿予選進出決定トーナメント準決勝)》
新日本製鐵広畑 9−2 阪神ベースボールクラブ

阪神B 000 000 110=2  H7 E2
広 畑 010 100 07X=9 H13 E0


阪神B:小椋、平通、小池−北村  広畑:池田−石原

※5回表から観戦


《第二試合(兵庫代表決定戦)》 三菱重工神戸 9−3 全播磨硬式野球団

三菱神 002 201 103=9 H16 E0
全播磨 000 210 000=3  H7 E1


※三菱重工神戸(神戸市)は2年ぶり25回目の出場

三菱:木林、松田−石丸  
播磨:上村、山本純、谷口、泉、溝部、笹岡−畑

【HR】南(全播磨・5回裏ソロ)


明石公園の中を歩いて行くにつれて、
新日鐵広畑の応援の音がより大きく聞こえてきました。
おなじみの『ヒットコール』に、胸が自然と高鳴るのを感じます。

*第一試合*

広畑の2点リードで迎えた7回表、阪神BCは2アウト一、二塁から
吉岡俊輔のライトへの適時二塁打で1点差に迫った。
続く8回表は1アウト一、三塁で松原弘記がスクイズを試みたが失敗。
しかし岩永将宏が四球を選び、2アウトながら満塁の好機が続く。
ここで原勝茂がセンター前への適時打で2者が還るかと思われたが、
センター大嶋将也が好返球で本塁でのクロスプレーで逆転を阻止。
見方によってはセーフにも見え、三塁コーチャーズボックスに居た
芳村直哉監督が帽子を飛ばしながら抗議をしたが、判定は変わらず。

このプレーで阪神BCは緊張の糸が切れたのか、
片山太志の左中間適時三塁打で再びリードを許したあと、
失策や暴投などで次々と得点を与えてしまい、
終わってみれば打者一巡でこの回7点。
広畑の池田強志は9回表を危なげなく終えて完投勝ちで逃げ切った。


*第二試合*

近畿3地区での都市対抗本大会一番乗りを賭けた兵庫代表決定戦。
三菱神戸はベテランの木林敏郎、全播磨は上村聡一が先発。

2回表に満塁としながら先制点が奪えなかった三菱神戸は、
3回表1アウトから義積司が安打で出て二盗を決めると、
横山憲一の右前適時打でまず1点を先制。
横山はライトから本塁への送球の間に二塁を落とし入れて、
大庭寛の適時打で2点目の本塁を踏んだ。

4回表は倉繁一成と山城由嗣の連続二塁打で1点追加の後、
義積の適時打でさらにリードを広げる。

劣勢に回った全播磨だが、その裏に粟賀正と畑山英樹に連打が生まれて
ノーアウト二、三塁に。
そして岡田浩樹と高木亮が連続して遊ゴロの間に2点が入った。
5回裏には南博司の左越ソロ本塁打でついに1点差となる。

全播磨は4回途中から山本純平が投げていたが、
6回表、黒川栄次の適時三塁打で5点目を奪われたところで降板。
三菱神戸は7回、9回にも得点を追加して全播磨を引き離しにかかる。
6回裏から登板した松田克也は2併殺など守備にも助けられ、
全播磨の追撃を許さなかった。


都市対抗兵庫予選が明石球場に移ってから代表決定戦を観るのは、
今回が初めてでした。
広畑にしても三菱神戸にしても、応援の雰囲気そのものは
以前とそうたいして変わってはいないのですが、
今まで観てきたGS神戸(スカイマーク)での代表決定戦を思えば、
やっぱり音の響き方がどことなく違うなぁ、と。
明石は高校野球で見慣れているからそう感じるのかも知れませんが。
今となっては、神戸のナイトゲームでの代表決定戦が懐かしく思えます。

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