道頓堀・大阪松竹座で『壽 初春大歌舞伎』を観てきました。
“大阪松竹座新築開場10周年記念”という冠が付いています。

今回は幕見です。
市川團十郎の『勧進帳』が観られたら・・・と思っていたものの、
11時過ぎに松竹座の窓口へ行けば売り切れ。
(松竹座の幕見は12席しかありません)
しかし昼の第3部『封印切』の入手に成功。
1,700円でした。
それにしても、『封印切』はこれまで何度観たことやら・・・?

簡単に筋書きを言えば、
亀屋忠兵衛(坂田藤十郎)と井筒屋の傾城梅川(片岡秀太郎)は恋仲ながら、
丹波屋八右衛門(片岡我當)がその邪魔をする。
忠兵衛は八右衛門の挑発に乗った勢いで、
懐の中に預かっていた公金の封を切る重罪を犯してしまう。
あとは死を待つばかり・・・

と書けば悲劇っぽくなるのですが、そこは上方の芝居。
とくに前半はじゃらじゃらした艶っぽさや可笑しみの溢れる場面がふんだんに。
藤十郎の忠兵衛、我當の八右衛門はまさに当たり役で、
この両人のやりとりは何度観ても面白いです。
秀太郎の梅川、上村吉弥の井筒屋おえん、坂東竹三郎の槌屋治右衛門、と
役者の顔ぶれだけでも上方の匂いがぷんぷんと漂います。

それでも、忠兵衛が封印を切ってからの舞台からにじみ出るような物悲しさ。
忠兵衛と梅川は夫婦になるも決してハッピーエンドではないわけで。
しかし演じている藤十郎のセリフが、可笑しいやら哀しいやら。
なんとも言えぬ味わいがありました。


松竹座の初春大歌舞伎は1月26日まで。
当日券は・・・難しいかな。

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索