ISBN:4480029397 文庫 桂 枝雀 筑摩書房 1996/12 ¥693

職場で自他共に認める“オカン”的存在の先輩から、
先日このようなことを言われました。

「福ちゃん(仮名)な、
アンタはなんでも考えすぎやねんて。
考えても答えが出んようなもんは、
なるようにしかならへんねん。
それを一生懸命考えようとするからしんどなるんや。
たまにはなんも考えんと、ボーっとすることも大事なんやで。」

と言われて「う〜ん、そうなんかなぁ」とやっぱり考えてしまうのが、
私の性分なんでございます。

私がまだ幼い頃、よく“オカン”(こちらは実の母です)から
「ボーっとしてたらあかん」
とよく注意されていた覚えがありまして、
「ボーっとすることはいけないことなんだ」
という思想を無意識のうちに植えつけられてしまってたんですな。
おかげでこんな思慮深い性格に・・・ていう話はこっちへ置いときまして。
ものを考え過ぎるとロクなことがございません。

カミングアウトするわけではないんですが、
野球観戦に明け暮れて呑気に日々を送っていると思われるような私にも、
「頑張れ」と励まされることが一番つらいような“ココロノヤマイ”で、
仕事を一時期お休みしていた時期があったんですな。
枝雀師匠は「死ぬのがこわい病」と例えておられましたが、
それとはちょっと次元の違う話で、そうなった理由はようわからんのですがね。
まぁわかっててもここではたぶん言えない・・・と思います。

どちらかと言えば米朝師匠に心酔していた私にとっては、
生前の枝雀師匠は失礼ながら二の次でして。
ところが何気なーく手に取ったこの本をざっと読んでみますと、
怖いぐらいに自分と性格的にあてはまるところがいくつもあるんですなぁ。
電車の中でひとりうなずき、そして涙・・・は出ませんでしたが。

ただ、私は枝雀師匠の落語のような爆笑ネタを持ち合わせておりません。
これだけは自信を持って言えると思う、今日この頃でございます。

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