ハイレベル@甲子園(追記済)。
2007年8月19日 野球◇第89回全国高等学校野球選手権大会 第12日・準々決勝◇
@阪神甲子園球場
《第一試合》 佐賀北高校(佐賀) 4x−3 帝京高校(東 東京) (延長13回)
帝 京 010 200 000 000 0=3 H12 E0
佐賀北 111 000 000 000 1=4x H11 E1
帝京:高島、垣ヶ原−鎌田 佐賀北:馬場、久保−市丸
【HR】副島(佐賀北・3回ソロ)
《第二試合》 広陵高校(広島) 7−1 今治西高校(愛媛)
広 陵 000 220 300=7 H10 E1
今治西 100 000 000=1 H9 E0
広陵:野村、前田−小林 今治西:熊代−潮
甲子園の2試合開催日の第一試合は11時開始。
そして開門は8時30分。
開門と同時に着ければ中央特別自由席は買えるだろう、と踏んで
それに合わせて目覚ましをセットしたら鳴る予定の30分前に
目が覚めてしまいました。
それも何故かこの夏一番と言って良いほどの良い目覚めで、
起きてからの行動がとてもスムーズに進み約30分前倒しで出発。
8時前には甲子園駅に到着しましたが、すでに列は駅前広場まで到達。
暑い中待った甲斐あって、柱が気にならない程度の位置を確保できました。
地元近畿勢は昨日敗れた智辯学園を最後にベスト8へ1校も進めず全滅。
それでも日曜日とあって、中央特別は試合開始前に売り切れた模様。
試合の詳細は省略しますが、心に残ったプレーなどをいくつか。
《第一試合》
3時間12分のハイレベルな延長戦。
良い意味で鳥肌が立つほど痺れる試合を見せてくれた選手たち。
*帝京の先発・高島祥平
まさしく帝京の系譜、と思える右投手。
古くは伊東昭光から小林昭則、芝草宇宙、吉岡雄二、三澤興一などへ連なる
その延長線上に位置しそうなタイプでした。
2イニングで2点を失い降板、でもまだ2年生。
*佐賀北の先発・馬場将史
私、左のサイドスローって好きなんですよ。
球場のスピードガン表示よりも速く見えるときがあり、
クレバーな投球が光りました。
*帝京の二番手・垣ヶ原達也
3回からのロングリリーフ。
登板直後副島に本塁打を浴びましたが、4回以後はまさに奮投。
9回裏1アウト満塁となったところで球審にボールの交換を要求して、
間合いを取るなど心憎いばかりの落ち着きぶりは印象に残りました。
*帝京の4番三塁手・中村晃
大会前から評判の高かった帝京の主砲ですが、
4回と6回に放った二塁打は見事なまでの流し打ち。
パワーだけでなく打撃センスも高校生のレベルを超えていました。
延長に入ってからは好機でも一塁が空いている場面で回ってきたのは
不運でもありましたが。
*佐賀北の二番手・久保貴大
5回から登板したエースは球威、安定感ともに充分。
10回、12回と2度のスクイズにも慌てることなく落ち着いて処理し、
帝京に得点を与えませんでした。
甲子園に来てからまだ無失点とのこと。
*帝京の二遊間・上原悠希(二塁手)、杉谷拳士(遊撃手)
この二遊間はまさに鉄壁。
8回裏2つの二塁ゴロを処理したあとも、久保に二遊間を破られそうなゴロが。
取って一塁へ投げても間に合わないような当たりでしたが、
上原が取った瞬間に杉谷へグラブトス、杉谷も素早く送球してアウトに。
内野ゴロであれだけ観客がどよめいたのは高校野球では記憶にありません。
「こいつらホンマに高校生か?」と思いました。
*佐賀北の9番中堅手・馬場崎俊也
13回表1アウト、垣ヶ原の打球を外野フェンスに激突しながらキャッチ。
塀際の超ファインプレーに敵味方関係なく大きな拍手が起こりました。
そしてその裏2アウトから打席が回ってきたときも大拍手。
レフトへの安打を放ちこれがサヨナラ劇への呼び水となりました。
佐賀北はその他の野手も好プレーが続出。
失策1は久保の牽制悪送球のみでしたから、たいしたものです。
*佐賀北の2番遊撃手・井手和馬
高島から2安打を放ち、垣ヶ原に替わってからは犠打を2度成功。
地味に活躍していた2番打者がサヨナラ適時打という大きな仕事を
最後の最後でやってのけました。
《第二試合》
*今治西の4番エース・熊代聖人
1回裏に先制点となる適時二塁打を放ち、3回にも二遊間を抜く安打。
投げても3回を3人ずつで片付けていましたが、
二巡目以降でしぶとい広陵打線に捕まって逆転を許し、
7回を終わって6点差を背負う形に。
9回表は文字どおり最後の力を振り絞って三振狙いの投球。
すべての未練を断ち切るかのようにマウンドで躍動する姿があり、
悲壮感すら覚えたものでした。
その時、1987年の沖縄水産・上原晃の最後のマウンド、
0−7でリードされた9回の最後を三振で終えたシーンが頭をよぎりました。
今西だからあの大学へ行くんだろうなとも思いましたが
応援についてはまた後日にまとめて書くことにします。
今朝買った毎日新聞(大阪本社版)の星占い。
「★蠍座:フットワーク良好。素早い行動が幸運を呼ぶときです。」
まさにそのとおり。
中央特別のわりと観やすい位置を確保できたのも幸運でしたし、
今大会中でも屈指の好ゲームに立ち会えたのも幸運でした。
2試合開催日ならそれほど早起きしなくても最初から観られるし、
最後の最後まで気持ちが持続できる、という訳で観戦を決めたのですが、
その他の意味でもこの日を選んで正解だった、とつくづく思います。
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