ウルトラC打線@橿原(追記済)。
2007年7月29日 野球◇第89回全国高等学校野球選手権 奈良大会 決勝戦◇
@橿原公苑野球場
智辯学園高校 13−2 奈良大学附属高校
智 辯 520 002 022=13 H16 E0
奈大附 000 200 000= 2 H8 E2
※智辯学園は5年ぶり14回目の出場
智辯:阪口、内之倉−土井 奈大附:?田、乾、北畑−島中
【HR】岸田(智辯・2回2ラン)、井上(奈大附・4回2ラン)
試合開始早々に智辯は奈良大附属先発・?田の立ち上がりを捕え、
2番稲森翔大を皮切りに5本の長短打を連ねたうえ、
失策も重なって一挙5点を先制する。
2回表には岸田浩紋がライト場外への2ランでさらにリードを広げ、
序盤から奈良大附属を圧倒。
智辯先発の阪口剛は、2回裏井上亮に初安打を許すも後続を併殺に打ち取るなど
落ち着いた投球を見せる。
4回裏、奈良大附属は野村嘉之の二塁打の後、井上が左越2ランで反撃するが
智辯優位の大勢は変わらない。
6回表には稲森のこの試合3安打目となる右中間適時三塁打に加え、
岸田の右前適時打で2点を追加し、?田をマウンドから引きずり下ろした。
替わった乾博彰からも8回表に三國龍大が2点適時三塁打を放ち、
ついに2ケタ得点に。
阪口は7回裏にノーアウト満塁の場面を迎えたが、併殺と三振で得点を許さず、
8回裏からは内之倉敦士がリリーフに立つ。
9回表に主将・佐藤龍司の適時打で13点目を奪いダメ押し、
その裏をきっちり3人で締めて5年ぶりの夏の甲子園行きの切符を手にした。
マウンド附近に歓喜の輪が出来る中、
センターの佐藤がその場でひとり膝に手をついてうなだれていました。
ナインに促されて最後の礼の列に加わったが、明らかに泣いている様子。
佐藤は表彰式で優勝旗を受け取ってからもずっと涙を流していたのですが、
病に倒れ一昨年に世を去った上村恭生・前監督への思いもきっとあったはず。
その後を継いだ小坂将商監督は、法政大学、松下電器で活躍の後
母校に帰りコーチをしていましたが、今度は監督として初の甲子園になります。
初回に5点を奪い、終盤にとどめを刺すように点を重ねるという展開は、
春季近畿大会の決勝戦(6月3日・vs県立和歌山商業)とほぼ同じ。
智辯は前日の準決勝が天理を相手の壮絶な打撃戦だったとのことで、
表彰式では帽子のマークになぞらえて“ウルトラC打線”と称されました。
甲子園でも同様にその打撃が発揮できるかも注目です。
智辯の応援はおそらく全校生徒によるものでしょう。
ライトスタンドまでほぼ埋まり、外野でもリーダーが指揮。
『アフリカン・シンフォニー』と『ジョック・ロック』は智辯和歌山と共通ですが、
あとは独自の選曲。
5回表には『君の瞳に恋してる』をテーマに使っていました。
奈良大附属は打順ごとにテーマ曲が用意されていて、
ヒットのファンファーレのあと『ダッシュ』を1フレーズ演奏してから
再び打順テーマに戻るというスタイル。
塁に走者が埋まれば『正強(奈良大附属の旧校名)音頭』。
曲の途中で切らずに次の曲へとつなぐ流れが非常にスムーズで、
甲子園にそのまま持って来ても遜色ない応援だったと思います。
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