晴れか嵐か@皇子山(追記済)。
2007年7月15日 野球◇第89回全国高等学校野球選手権 滋賀大会 第1日(1回戦)◇
@皇子山球場
《第一試合》 水口高校 2−0 瀬田工業高校
水 口 100 000 001=2 H9 E0
瀬田工 000 000 000=0 H7 E0
水口:滝−平井 瀬田工:前島−佐瀬
《第二試合》 高島高校 3−2 大津商業高校
高 島 000 000 102=3 H4 E4
大津商 101 000 000=2 H5 E3
高島:川上−小谷 大津商:藤田、塩見−藤村
前日は、まだ外が明るいうちに雨戸という雨戸を全部閉め切って
“マンニィ”こと台風4号の襲来に備えていましたが、
眠っている間に地元をかすめるように通り過ぎたようで。
朝は小雨がぱらついていたものの、外に出ても問題ない様子。
各地の高校野球大会の状況をネットで確認していたところ、
滋賀大会の第一試合が14時30分開始というのを見つけたので、
お昼過ぎに皇子山球場へ向けて出発。
いつも混雑する新快速を避け、近鉄で京都へ出て湖西線に乗り換え。
湖西線は強風のため堅田〜近江今津間の運転を見合わせていて、
乗った電車も堅田で打ち切り。
西大津まで行くぶんには問題はなかったですが。
試合開始予定時刻ちょうどに皇子山到着。
開会式直後ということで、スタンドにはまだ多くの人が残っていました。
予定よりも約5分遅れで開始。
*第一試合*
1回表、水口は2番小林がセーフティーバントで出塁。
二盗を決めた後に加藤の中前適時打で効率よく1点を先取。
瀬田工業は4回裏1アウトから3本続けて安打が出たが、
水口の先発・滝大乙に後続を断たれ得点ならず。
滝はやや粗削りなフォームだが制球は良く、球の出所が見にくい感じ。
対して瀬田工業の先発・前島直人は常にセットポジションからの投球。
左のオーバースローで球にキレがあるように見える。
ともに打てそうで打てない、崩れそうで崩れない投手戦になって来た。
水口は7回表に青木康行の二塁打で好機を作るも、
スクイズ失敗で追加点が奪えないまま、最少得点差で迎えた9回表。
2アウト一、二塁で平尾拓寛の打球が三塁手のグラブを弾き
強襲安打となる間に二塁走者の平井良次が2点目の本塁へ。
滝はその裏を3人で締め、無四球完封勝利で初戦を突破した。
上空の強風で飛球の行方に野手が戸惑ったり交錯する場面も。
それでも両校無失策は立派でした。
三塁側・瀬田工業応援席の最上段で旗を持つ野球部員が
ちょっとしんどそうでしたが(笑)
*第二試合*
大津商業が1回裏1アウト満塁から中村遼のニゴロの間に先制点。
初回から積極的に盗塁を試みるなど、
高島先発の川上達也を揺さぶってきた。
3回裏には1アウトから失策と牽制悪送球で三塁まで走者を進めると、
平野裕貴がセーフティースクイズを成功させて追加点を挙げる。
高島・川上はまるで真上から投げてくるような右投手で、
フォームからすると力投型、球威も充分。
一方、大津商業・藤田涼は右のサイドスロー。
右打者のアウトコースぎりぎりを攻める巧い投球で、
4回まで無安打に抑えていた。
フォームがかつて阪急などに居た伊藤敦規を思わせる。
3回裏終了後から点灯試合に。
7回表、高島は1アウト一、二塁で澤井勇人の一ゴロが失策を誘い、
ようやく1点を返す。
なおも一、三塁の場面だったが、川上がバントの構えを空振りし、
捕手が後逸していたのを三塁走者がファールと勘違い。
空振りと気付いて本塁突入を試みたがタッチアウトで同点にはならず。
しかしここから高島が勢いを出してくる。
藤田に疲れが見えだした9回表、
高島はこの回先頭の山本翔が内野安打で出塁。
四球と犠打で1アウト二、三塁とした。
ここで代打に出た小川裕太郎が巧く右前に落とす適時打でまず同点。
続く川上が7回のプレーを挽回するかのようにスクイズを成功させ、
土壇場で高島が試合をひっくり返した。
川上は4回以降は粘りの投球で追加点を許さず、
9回裏も走者を2人出しながら盗塁失敗などで難を逃れ、
最後まで辛抱強く投げきった。
私が滋賀大会を観くと、
あまり吹奏付きの応援にはお目にかかれないのですが、
今日は大津商業だけですが20人ぐらいで演奏しに来ていました。
それ故に第一試合だけで帰るつもりがついつい長居しましたが(笑)
最初のうちは野球部控えとの息がなかなか合わなかったものの、
徐々にサマになってくる様子がけっこう楽しめたものです。
地方大会ならではの光景とも言えましょう(ただし、大阪を除く)。
古豪・伝統校が揃った滋賀大会の初日は、2試合とも好ゲーム。
速いスピードで流れて行く曇の合間から見える青空がやけに青かったり、
時折細かい雨粒が風に煽られて屋根の下まで吹き込んできたりと、
実に慌しい空模様でした。
近江八景のひとつに“粟津の晴嵐(せいらん)”というのがあります。
(戦前の都市対抗に出ていた“大津晴嵐会”はここから取ったものかと)
本来の“晴嵐”とは意味が違うのですが、
字面が今日の天候を表現するのに丁度良いかな、と思い、
これにちなんで今回のタイトルにした次第です。
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