オトナの延長戦@大阪D。
←大阪ドームにて

第一試合の一塁側・ホンダ応援席から試合を見守る
本田宗一郎氏のバルーン人形。

まさか大阪で見られるとは思いませんでした。

今年の社会人野球日本選手権大会は出場チームが増えたこともあって、
準々決勝だけでなく1回戦から4試合開催の日がある。
しかも大会初日からいきなりである。
さらにその前日に大阪入りした東京の“師匠”と夜に合流して、
某所で前夜祭と洒落込んでいたため帰宅は午前0時前。
それでも朝は6時30分に起床、7時30分過ぎには家を出た。
仕事の日と違って朝早いのが苦にならない(笑)

日本選手権の始球式はNHK大阪放送局制作の朝の連続TV小説の
出演者がつとめるのが言わば恒例行事。
(そう言えば上野樹里もここで始球式をやったんだった)
今放送されているのは『芋たこなんきん』で、
主演の藤山直美ではなく瀬戸カトリーヌ。
かなり前にあるTV番組で「お父さんはフランス人、お母さんは吉本興業」と
自己紹介していたのを覚えているのだが。

◇第33回社会人野球日本選手権大会 第1日・1回戦◇

※ランニングスコアのチーム名は大阪ドームのスコアボード表記です

《第一試合》 ホンダ 6−0 和歌山箕島球友会

箕 島 000 000 000=0  H2 E0
ホンダ 030 011 01X=6 H12 E2


箕島:森田、吉岡、山本喜−岡橋  ホンダ:大田、吉原−佐伯

【HR】佐伯(ホンダ・6回ソロ)

手元の時計では8時58分開始。

箕島球友会の先発は森田竜平。
以前はノーワインドアップだったが、無走者でもセットポジションで投げるようになって
フォームが少しだけ大人しくなった印象。
それでも打者を幻惑するフォームであることに変わりはない。
なんとか長いイニングを持ちこたえて、
速球派の吉岡大志へとつないでくれればと思っていたが。
2回裏につかまってしまった。
岡野勝俊の適時二塁打で先制を許したあと、連続死球で押し出しの1点を献上。
5回裏に開田成幸の適時打でさらに1点を追加されたところで降板。

ホンダはその後も佐伯亮の本塁打などで着実に得点を追加。
守っても箕島球友会を2安打に抑え、実力の違いを見せたような勝利。
箕島球友会も失策ゼロと堅い守りは見せたが、
攻撃で三塁を踏めずに終わったのはやはり大きな壁であったか。

ドームに入る前、箕島球友会のお膝元・和歌山県有田市のミカンが配られていて、
幸い私も頂戴することができたわけだが。
ドームのあらゆる場所がミカンの香りで包まれていたことは、
これまでの選手権であっただろうか?(笑)

《第二試合》 トヨタ自動車 3−0 JFE東日本

JFE東 000 000 000=0 H3 E0
ト ヨ タ 000 000 12X=3 H6 E0


JFE:中嵜、松村、塩田−畑  トヨタ:服部、佐竹、上野−二葉

JFE東日本は中嵜良博、トヨタは服部泰卓の先発。
ともに5回まで被安打1、四死球無しと、
応援の賑やかさとは裏腹に静かな投手戦。

6回表、JFE東日本が安打(盗塁)、四球、犠打で1アウト二、三塁としたところで
トヨタはルーキーの佐竹功年にスイッチ。
いきなり田浦英仙を四球で歩かせたが、どうにかピンチを切り抜けた。

トヨタは7回裏、2アウトから的場寛一が四球を選ぶと、
続く廣瀬栄作が右中間への二塁打を放ちようやく先制点を得た。
8回裏には秦健悟がレフトの頭を越える2点適時二塁打で突き放す。
JFE東日本は9回表に反撃、満塁の好機を迎えたが
上野弘文が最後の打者を空振り三振に仕留め、トヨタは今年も初戦を突破した。

第一、第二とほぼ順調に試合を消化。
4試合日だから下手したら日付が変わるのでは?と
余計な心配もしていたが、どうやらそれはなさそうで。

しかし、第三試合の展開はまったく予想外だった・・・。

《第三試合》 日産自動車九州 2−0 三菱重工神戸 (延長15回)

日産九州 000 000 000 000 002=2 H10 E1
三菱神戸 000 000 000 000 000=0  H7 E1


日産:永富、井上−河野  神船:木林、赤木、松田、西川−高墳

三菱神戸の先発は木林敏之。
本当かどうかは知らないが、
或る友人は三菱神戸の試合で木林以外の先発を観たことがないらしい。
半分冗談で「また木林かぁ?」と言ったりはしていたが、
それはそれで、木林の味のある投球は観ていて結構楽しいのである。
応援が一瞬無音になったときに聞こえる雄叫びもまた良し。

その木林は、今日は神がかりとも言って良いほどの好投を見せた。
9イニングを投げ終えて、打たれた安打はわずか2本(しかも1本は内野安打)。
一方の日産九州・永富竜男も粘りの投球で、8回まで被安打2。
9回裏、三菱神戸が1アウト一、二塁とあわやサヨナラの場面を迎えたところで
井上昇にマウンドを譲ったが、井上が連続三振でそれを断ち切って
試合はゼロ行進のまま延長戦へ。

11回表、日産九州が河野和幸の二塁打と田中健一の内野安打で好機を作ったが、
松本末弘が遊ゴロ併殺に倒れて得点ならず。
ここまで日産九州は3つの併殺を記録している。

その裏の三菱神戸は、2アウト一、二塁で途中出場の盛田祥嗣がレフトへ安打。
二塁走者の宮田和真が本塁突入を試みたがタッチアウト。
14回裏にも三菱神戸は2アウト二塁からの安打での生還が失敗に終わっている。
得点機の逸し方もそれぞれに特徴があるのだろうか。

13回表途中から、三菱神戸の投手は松田克也に。
15回表、2アウト一、二塁で田中が二遊間を抜ける安打。
二塁から今村直樹が生還して日産九州にようやく1点が入った。
続く松本が11回の併殺を帳消しするかのような適時打をレフトへ転がして2点め。
最後は井上が三菱神戸の反撃を三人で終えて、3時間55分の熱戦が終わった。

年齢のことを言うとちょっと・・・なのではあるが。
木林は34歳。
永富は30歳。
決勝の本塁を踏んだ今村は35歳。
そして、日産九州、三菱神戸とも応援の演奏の音が非常にオトナっぽい。
まさに“オトナの延長戦”(何か怪しい言いかたやなぁ)と、
呼んでしかるべき試合だったように思えた。


《第四試合》 日本生命 10−1 鷺宮製作所

日本生命 050 004 010=10 H18 E0
鷺  宮 001 000 000= 1  H5 E0


日生:下敷領、竹中、渡辺−佐久間、藤田   鷺宮:岡崎、佐藤、川野、小高−秋山、金本

【HR】澄川(日生・6回3ラン)

鷺宮が選手権出場を決めたのを知ったとき、
また岡崎淳二が観られるぞ、と楽しみにしていた。
その岡崎が先発だったが、意外なことに2回にして大きく乱れる。
佐々木正詞の先制2点適時打などで5点を失ったのだが、死球が3つ。
この回打者一巡したところでマウンドを降りた。
もう少し観ていたかったのだが。

日生の先発はアンダースローの下敷領悠太。
3回裏に古賀達也の二塁打と福田晃の内野安打で1点は奪われたが、
それ以外は危なげない投球。

日生は6回表に澄川昌也の3ランなどで4点を挙げ、
8回表はこの試合2本目の三塁打の阿部浩二を田中啓嗣が還してダメを押す。
最終回は渡辺翔太が三人で抑えて締め、
昨年の選手権準々決勝で敗れたリベンジを果たす形で圧勝した。

終わってみれば手元の時計で22時27分。
ドーム入りしたのが8時25分頃だったから、まるまる14時間(汗)
これが連日続いたら確実に体調を悪くしそう。
おまけにゲートが開くたびに冷たい風が吹き込んで来て寒いし。
観戦するだけでも体力が要ります。ハイ。
選手権はまだ始まったばかりなんだけどなぁ・・・。

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