200勝のうち、20分の1ぐらいは球場で観たことがあるはず。
(数えたことないけど。)
ホークスファンの立場としては、野茂英雄は相手チームの投手。
三塁側あるいはレフト側から観ることがほとんどだった。
野茂が居たころの近鉄バファローズには、あまり勝てる気がしなかった。
それだけホークスが弱かったわけだが。

いつだったかは忘れたが、日生球場でのホークス戦でのこと。
仕事帰りにコンクリート剥き出しのレフトスタンドで、
ビールを飲みながらホークスを応援していた。
バファローズの投手は野茂。
そのとき近くにいた人がこんなことを言っていたのをなぜか覚えている。

「こんだけ毎回フォアボール出してるのに・・・全然点入らへんなぁ」

当時の野茂はまさにそんな感じ。
極端に言えば、1試合で四球も三振も2ケタあっておかしくないような。
凄い、と思うと同時に不思議な投手だった印象がある。
ノーヒットノーランを達成したとき、その四球の少なさが信じられなかったぐらい。

バファローズでの5年で78勝、
MLB通算11年目で122勝。
決して順風満帆だったわけではない。
ひとつひとつの勝ち星を地道に積み重ねてきた結果が、
200勝という数字につながっている。

どこのチームに属していても自分の投球スタイルを貫く頑固さ。
そして、野球界の今後を考え、それを行動に移す誠実さ。
世代が近い者として、野茂の存在は誇りに思える。

“新日鐵堺の野茂”を観ていなかったのが今更ながら悔やまれる。

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