今日は、現在関東某所に住む旧友が大阪に来るとのことで、
久々に会って夕食に行く予定だった。
しかし本人の体調の都合で来阪できず、再会は残念ながら延期に。

で、空いた夕方のスケジュールに、
以前からの懸案だった松竹座の“幕見”を入れることにした。
お目当ては夜の部の『廓文章・吉田屋』。1300円也。

遊女・夕霧(片岡孝太郎)に入れ揚げて多額の借金を抱え、
勘当の身分である藤屋の若旦那・伊左衛門(中村扇雀)。
編み笠をかぶり、紙の衣を着たみすぼらしい姿で
夕霧の居る吉田屋に現れるのだが、紙の衣と言ってもそこは舞台のこと。
これがまた綺麗なのである。
ただの紙ではなく恋文を衣に仕立てたようなもので、
“朝な夕な”だの“戀しく”だのそれらしき文言が散りばめられてある。
おまけに襟元の紫が何とも言えず色っぽい。

扇雀の伊左衛門だが、上方の頼りない遊び人の若旦那っぷりが
想像以上に匂い立っていたように思う。
兄・翫雀は立役のみだが、扇雀は女形も立役も両方こなすところは
父・鴈治郎と同じ。
孝太郎の綺麗で華やかな立ち姿は、
『白い巨塔』の佃友博しか知らない人が見たらどう思うやろ?
と一瞬考えてしまうほど。
まだちょっとカタいかな、とも思ったけれど。

番付(プログラム)には、7月の中村勘三郎襲名披露の予告が少々。
昨年秋の平成中村座凱旋公演は行けなかったから、
今度は幕見でなく二等席か三等席を買って観に行きたいもの。

東京の歌舞伎座も一度行ってみたいが、なかなか・・・。

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