今日は仕事を定時で切り上げて、その足で奈良へ急いだ。
先月末から奈良国立博物館で“第56回正倉院展”が開かれており、
金曜日だけは開館時間を19時まで延長してくれているのである。

“正倉院展”には大学の頃からほぼ毎年のように行っている。
別に何か目的があるわけでもないが、年に一度の恒例行事だ。
朝から出かけて開門前の行列に並んだこともある。
しかし、勤めに行きだしてからは、どうしても人の多い休みの日に
行かざるを得ないので、人垣の中から遠目で展示物を見ることになる。

金曜日に限って開館時間を延長するようになったのはいつからだったか
忘れてしまったが、それ以来だいたい金曜日に行くようになった。
入場は閉館30分前までなので、18時30分には博物館に着けば良い。
ただし、ウチの会社からだと定時終了直後に駅へ急いでJRに乗らないと
18時30分にはまず着くことができない。
昼の日中なら、JR奈良駅から歩いて奈良公園方面まで行くのだが
今日はバスに乗る。入場終了5分前に無事到着。

何度か金曜日の夜に来たことはあるが、今日は空いているほうだった。
おかげで1200年以上昔から保存されてきた数々の展示物を
間近でゆっくり見ることができた。
琵琶の後ろにある細かい装飾や、今の戸籍の原型とも言える文書など。
その戸籍のようなものなんて、空白のところに字の練習をした跡が
見られたりするんだから、大昔はアバウトやったんやねぇ。
そんな大昔の文書でも、その様式は違っていても
中身というか本質そのものは現代までも続いていたりするのだから
それはそれで凄いことだと思う。

結局、閉館時間ギリギリまで博物館の中に居た。
バス通りには出ずに、夜の奈良公園を興福寺の方向へ歩く。
ライトアップされた五重塔の横を過ぎ、南円堂から石段を降りて三条通り。
寒さが足元から伝わってくるのはさすが奈良である。
京都ほどメジャーではないが、歴史の教科書に載っているようなものが
何気なく転がっているような奈良には、私の青春もどこかに転がっている(笑)

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