昨日から“夏の甲子園”全国高校野球選手権が始まり、
早速初日から甲子園に足を踏み入れて来た。
今日の第2日は、2000年夏の決勝と同一カードあり
(岡山理大附vs桐生第一)、
報徳学園vs横浜の強豪対決あり、と話題性充分の対戦が並ぶが
甲子園とはちょっと違う方向を今日は選択した。

甲子園で行われているのは硬式野球。
高校野球には軟式の大会もあり、8月下旬に明石公園を中心に開催。
今年で第49回を迎える。
その軟式大会の予選はなかなか観る機会に恵まれなかったが、
たまたま今年は橿原公苑で近畿予選が行われることを知り、
行ってみることにした。

近畿予選は奈良、京都、滋賀、和歌山の4府県で1つの枠を争う。
以前は北と南に分かれていた。
大阪、兵庫は単独枠で、初芝富田林と神港学園が初出場を決めている。

《第一試合》

東大寺学園(奈良)
000 010 000 1=2 H6 E1
000 000 010 0=1 H2 E4
東 山(京都)

東大寺:三浦−樋口   東山:上田−三宅

5回表の東大寺の先制点は1アウト二塁から、
ピッチャー前バント安打に送球ミスが重なる間に入り、
8回裏の東山の1点は2アウト三塁からの暴投。
東山は9回裏にサヨナラのチャンスを得たが、東大寺の堅守に阻まれた。
10回表、東大寺は2アウト二塁の場面で4番・桝がショートゴロ。
これが内野安打となる間に二塁走者が生還し、決勝点に。

《第二試合》

古 座(和歌山)
000 001 000=1 H5 E5
001 001 02X=4 H5 E0
比叡山(滋賀)

古座:尾屋−森   比叡山:高橋、福田−當

3回裏、比叡山は内野ゴロの間に1点を先制。
古座は6回表に走者を二塁に置き、4番速水がワンバウンドで
レフトフェンスを越えるエンタイトル二塁打で同点に追いついた。
比叡山もすぐにバッテリーミスから再びリード、
8回裏には2四球と3失策、ノーヒットでさらに2点を奪った。

東大寺学園vs比叡山の決勝は明日、橿原公苑で行われる。
比叡山は学校法人で言えば“延暦寺学園”であり、
東大寺と延暦寺の対決ということになる。
日本史の世界では延暦寺に対するのは同じ奈良でも興福寺で、
“南都北嶺”とか言われていたような気がするけど。

硬式とは打球音も球の弾みかたも全然違う。
なにしろ球が遠くへ飛ばないから、外野手も硬式の定位置より
前のほうで守っている。
軟式球を使っているからこそ観られるプレーもあって面白い。
硬式に比べれば観客もずっと少ないが、
純粋な部活動の試合らしい、何とも言えず良い雰囲気がある。
こちらも真剣勝負であることには違いはないのだが。

今日試合をした東大寺、古座には硬式野球部がない。
しかし、軟式野球部はともに全国大会出場の経験がある。
全国には、硬式ではなく軟式だけで活動している高校もかなりあり、
四日市(大分)、河浦(熊本)、昨年優勝の大津(山口)などは
その中の強豪として知られる。
甲子園ではなく明石を目指す、これも高校野球。
硬式の甲子園だけでは見えて来ないものが、
軟式高校野球の世界にはある。

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