夏真っ盛り。
こんな時期に「和歌山へ行く」などと言えば、
「泳ぎに行くんか?」と言われるに決まっている。
そりゃ暑いから泳ぎたくもなるわいな。
泳いでもええねんけど、私が行くのは紀三井寺。
西国三十三箇所の札所巡りではなく、
高校野球和歌山大会が行われている紀三井寺球場である。
自宅から2時間以上かかっても、年に一度は行きたくなる紀三井寺。
(泳ぎに行けない我が身を恨んでるのではないのだよ、決して)

今日の和歌山大会は3回戦。
第一試合は(旧制)海草中学時代に甲子園連覇の経験がある向陽高校と、
昭和30年代和歌山に一時代を築いた新宮高校による“古豪対決”。
4回裏に到着した。
和歌山市内の高校だけに、一塁側の向陽の応援席はよく入っている。

新宮 010 100 004=6 H4 E0
向陽 000 200 000=2 H7 E3

新宮:巽−大前  向陽:田中、中山−田村

新宮の巽真悟は、スポーツ紙でも取り上げられたことのある右の本格派。
腕の振りが良く、ストレートに伸びがある。
最初から観ていたわけではないので何個だったかは判らないが、
不用意な四球がちょっと多そうな印象。
しかし、あの球の伸びは見る価値充分である。
向陽の2年生エース・田中洋光も右のオーバーハンドだが、小柄な技巧派。
打たせて取るタイプのようでも、カーブで三振が取れる。
来年も見てみたい投手である。

8回裏、向陽が満塁の好機を生かせなかったのに対し、
新宮は9回に満塁から押し出し四球と内野ゴロ失策で得点。
そして巽自らの2点適時打で突き放し、新宮がベスト8進出。

第二試合は、ともに現在プロで活躍するOBを持つ戦後生まれの実力校、
日高高校中津分校と星林高校の対戦。

中津 002 020 001=5 H11 E2
星林 000 000 000=0 H5 E1

中津:浦東、松本−小早川  星林:池田−藤木

中津の先発・浦東亮のフォームはちょっと東尾修に似ている、と思う。
“フルハウス”になることが多いが、そんなことはお構いなしで
打者を料理して行くような感じだった。
星林の1番・捕手の藤木彰人(163cm)にはどこか投げにくそうだったが。
星林は池田展基がエースで4番の中心選手。
こちらは川越英隆(BW)タイプか?とにかくタフな選手である。

3回表の中津は、1アウトから3番瀧本剛士がレフト場外へ、
4番岡亮次がレフトスタンドへ二者連続のソロホームラン。
ふたりとも2年生だ。
5回表は5番小早川圭の2点適時打、
最後は森雄示のショートを強襲してレフトへ転がる適時打でダメ押し。
9回裏、星林も2アウトから満塁としたがホームは遠かった。

日高中津の帽子は、ダークグリーンに白で「HN」の組合せで
どこか南海ホークスの帽子をアレンジしたようにも見える。
三塁側の応援席には、ユニフォームを着て10人ぐらいが楽器を演奏。
あれも野球部員だったのだろうか。
例えてみれば“男声合唱”の中津に対して、星林は“女声合唱”。
明るいブルーのコスチュームのチアリーダーがざっと40人ぐらい。
攻撃前には一斉に、
「星林の!ちょっとい〜とこ見てみたいっ!」
などと揃って大声で叫ぶものだから思わず笑ってしまった。
高校生がどこでそのセリフを覚えて来たんや(笑)
星林は『星林コンバット』というオリジナル応援曲があるのが良い。

第三試合は観ずに、球場近くの和歌山ラーメンの店で少々遅い昼食。
市内をブラブラしてから、南海電車で帰阪した。

行くのは遠いし、器はさほど大きくないし、ネット裏はコンクリだし。
それでも、なぜか行きたくなる紀三井寺。

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