仕事を終え、少々出遅れて大阪ドームへ向かった。
時間的にはもう第四試合が始まっているはず、だと思ったら
着いてみたらまだ第三試合の9回表だった。長ぇ〜。
一塁側・NTT西日本応援席に居る友人らの顔をとりあえず見に行く。
NTT東日本ファンの友人(from東京)までも一緒に居て、
第二試合の敗戦にブチ切れていた様子だった(笑)

しかし、松下電器の応援で吹奏がグラウンドではなく
スタンドの方を向いて演奏していたのは何か理由があるのだろうか。
誰に対する応援なのか、非常に不可解に映ったのだが。

《第四試合》  JFE西日本2−1サンワード貿易(延長10回)

JFE西 000 000 001 1=2 H9 E1
サンワード 000 000 010 0=1 H9 E1

JFE:山下敬、田中、菅崎−小谷  サンワード:大矢、加納、神田−吉見

試合開始時刻が手元の時計で19時39分。
果たして最後まで観られるか、自分にとっては時間との戦いでもあった。
両チーム無得点のまま試合はスムーズに進む。
この間にJFEの山下敬之が走者を二度牽制球で刺している。

8回裏サンワード、1アウト二塁から1番野口健司の適時打で均衡を破る。
外野から本塁へ送球される間に野口は果敢に二塁へ進もうとしたが
JFEの捕手・小谷良文の判断が良く二塁送球タッチアウト。

JFEはサンワード二番手の加納良明の好投に9回2アウト走者無しまで
追い込まれたが、ここで4番大崎有倫、5番徳山達訓が連打で好機を作る。
サンワードは加納から神田幸輝にスイッチ、JFEも代打・谷一真が打席に。
谷の当たりは三塁ゴロとなったが、これを三塁が弾き土壇場で同点。
試合は延長に突入した。

10回表、三振振り逃げで出た小谷が犠打で二塁へ進むと、
トップバッター永井裕也がライトライン際へ安打、小谷が勝ち越しの生還。
その裏サンワードも2アウト三塁と粘りを見せ、
打席には今日3安打1打点の野口。
しかしJFEの左腕菅崎丈右が落ち着いた投球で一ゴロに打ち取り、
延長戦を制したJFEがベスト4へ最後の名乗りを挙げた。

JFEの応援で『ポパイ』が流れると「J・F・E・GO!」というコールが入るが、
私は思わず「カ・ワ・テ・ツ、カワテツGOGOGO!」と言いたくなる(笑)
この中に誰かピンク/イエローの川鉄ウチワを持っていてもおかしくないはず。
ちなみに、明日の準決勝のJFEはなぜかチアの数が減るんだそうな(謎)

ドームを出ると、
「倉敷へバスでお帰りの方、こちらですよ〜」
という声がする。
これから倉敷、もしくは福山へ帰るのか?もう23時なのに。
ご苦労さまです、ハイ。
今日は日本選手権のセミファイナル。
12時開始なので、余裕を持って出られる。
とは言っても、近鉄のデパ地下でお昼を買っているうちに
到着は開始20分ぐらい前になってしまった。
上本町から大正橋まで市バスではそれほど時間はかかっていないはずだが・・・。

《第一試合》 大阪ガス3−2シダックス

大阪ガス  000 100 002=3 H6 E0
シダックス 000 010 001=2 H3 E2

大ガス:能見−小野  シダ:野間口、杉本、武田、岩渕−坂田

【本塁打】佐藤(シダ・9回ソロ)

能見篤史、野間口貴彦とプロ自由枠の投手が揃って先発、注目の一戦に。
ともに3回を3人ずつで終わらせたあとの4回表、
四球で出た溝下進崇が2つの失策で生還し、大ガスはノーヒットで先制した。
能見は5回裏1アウトから、パチェコの安打で初めての走者を許す。
続く入江崇宏が四球を選ぶと、松岡淳がレフトへ同点適時打。
しかし能見は後続を二者連続三振とシダックスの反撃を断ち切った。

9回表からシダックスのマウンドには杉本忠が上がったが、
先頭の小野和隆が安打で出塁、栗栖敏が犠打で送ると武田勝に交替。
武田は小倉飛鳥に四球を与えわずか1人で岩渕秀和へスイッチ、
しかし大ガスの代打・中本拓は岩渕の初球を見逃すことなく
レフト頭上を越す二塁打で2点。一塁側大ガス応援席は大騒ぎ。

9回裏2アウトから佐藤二郎がソロ本塁打で1点差に迫るも
次のキンデランが初球を打ち上げ、左飛でゲームセット。
能見は11奪三振の完投勝利。5回と9回以外はパーフェクトの好投だった。

24日に聴きそびれたシダックスの応援演奏は、なかなか凄かった。
ドラムスがまるでプロみたい。
東京から来ていた友人によると、東京の都市対抗予選とは
比べものにならないほど良い音だと言っていた。
どうも(野球応援にはふだん全く縁の無い)某大学の助っ人らしいが。

第二試合のスタメンが発表され、試合開始まで間もなくのところで
ドーム内が一瞬にして闇につつまれてしまった。
非常用の灯りが点ってはいるが、下手にスタンドを歩くと危ない状態。
福岡ドームで言えば、勝利の花火〜ルーフオープンのセレモニーが
始まる前、ホークスビジョンに映像が出る直前のような感じだった。
どうやら大阪ドームだけでなく、周辺一体が停電になってしまったらしい。

第二試合開始予定は確か15時20分だったと思うが、
ようやく復旧してプレーボールがかかったのは手元の時計で16時09分。

《第二試合》 JFE西日本3−2NTT西日本

JFE西 010 200 000=3 H4 E1
NTT西 000 002 000=2 H6 E1

JFE西:山本、菅崎、田中−小谷  NTT西:笠木、山本、齊藤−大原

【本塁打】大崎(JFE西・2回ソロ)

N西先発・笠木伸二得意のスローカーブが、
今日はどうもうまく決まっていなかった気がする。
2回表大崎有倫にレフトへ運ばれて先制されてからは、
JFEの打者にボールをより見極められていたように思えた。
4回表には小谷良文が絶妙のスクイズバントで1点を追加され、
その後も二人走者を出して降板。
タイムリーエラーもあってこの回JFEはリードを3点に広げた。

N西は6回裏に3安打で2点を返したが、
2点適時打を打った宮崎昌樹がオーバーランで流れを止める形に。
走者を出しても後が続けられないことが何度かあったが、
それ以外でもJFEにツキが完全に向いていた。

JFE先発・山本寿は、東海大仰星がセンバツ初出場したときのエース。
大商大ではまさに孤軍奮闘の活躍を見せていたが、
JFE入りしてからはあまり耳にしたことが無かった。
しかし、今日は6イニング2失点も存在感を示す好投ぶりで嬉しかった。
5回表から登板したN西齊藤信介は、9回まで毎回3人ずつ。
登板直後、徳山達訓にやや詰まった当たりながら中前に運ばれたが
併殺で封じてその後は完全、しかも奪三振5。
フォームを改造したばかりだとか、まだまだ伸びそうだ。

ところで、川崎博孝はリストバンドをいつの間にピンクに戻したのだろうか(笑)

さぁ、明日はいよいよファイナル。
アンジェラは勝利の女神となれるか?!
昨年の日本選手権決勝は、延長11回で日産自動車がサヨナラ勝ち。
その日は夕方に或る会合に出席せなばならなかったので、
余韻を味わうことなく試合終了と同時に慌しくドームを後にした。
(おまけに留守録も最後までできなかったし)
決勝の相手は大阪ガス。
今年は昨年の雪辱をかけて2年連続で決勝の舞台に立つ。

JFE西日本
000 000 000 000 001=1 H7 E0
000 000 000 000 000=0 H8 E0
大阪ガス

JFE:山下敬、菅崎、田中−小谷  大ガス:坂本、山田幸、能見、建山−小野

【本塁打】福竹(JFE・15回ソロ)

坂本健二が毎回3人ずつで終わらせるのに対し、
山下敬之は安打を打たれながらもキッチリ抑えて行く。
互いに守りが堅く、非常に引き締まったスピーディーな試合運び。
坂本は5回に2安打の走者を許したのみで、それ以外は9回まで完全。

6回裏の大ガスは、2アウトから澤多弘也、牧野光将が連続安打で出ると
小野和隆もレフト前へ安打。二塁から澤多が本塁へ突入したが
レフト難波和彦がドンピシャリの好返球で本塁タッチアウト。

試合は延長戦に突入。因みに9回終了時点の試合時間は2時間13分。
10回表、先頭の内田聡が二塁打で出たところで、好投の坂本が降板。
二番手山田幸二郎がワンポイントリリーフ、そして能見篤史がマウンドへ。
場内放送で能見の名がコールされるとネット裏のあちこちからどよめき。
2アウト後に2人続けて死球を与え満塁のピンチを招いたが、
最後は空振りの三振で乗り切った。

14時から始まったNHK教育TVの中継は、11回表で終わったらしい。
こんなこともあろうかとGAORAに留守録を切り替えておいた。
しかし、17時を回るとセットしておいたテープが終わってしまう。
急げヤマト(笑)

スコアを付けているとトイレにもなかなか立てず、
意を決して14回裏終了とともに駆け込んで戻ってきた15回表。
1アウトで打席に立った福竹政人の大きな当たりが左中間の深いところへ。
広告で言えば“ケイ・オプティコム”と“MIZUNO”の間あたりに
その球は飛んでいった。ソロホームラン。
喉から手が出るほど欲しかった先制点に
三塁側JFE応援席がこれ以上ない喜びで沸き返った。

その裏、田中は無難に三者凡退で見事に優勝を飾った。

6回の本塁クロスプレーが、大ガスにとって試合の明暗を分けたように思う。
というのも、7回以降大ガスには安打が全く出なかった。
7回からの菅崎丈右、そして10回1アウトからの田中敬人の丁寧な投球に、
大ガスの打球はほとんど野手の正面へ吸い込まれるように飛んでいた。
野手が球の飛んでくるところを読んでいたのか、
たまたま当たりが野手の正面ばかりだったのかは定かではないが、
試合を通して野手の逆を突かれることが少なかったのは
それだけ投手の制球が良かった、ということではないだろうか。

試合後、JFE・村上文敏監督はインタビューで
JFEの応援席だけでなく大阪ガスの応援席にも最大級の賛辞を送った。
そのインタビューの受け答えには、現在社会人野球が置かれている
厳しい状況を肌で感じているからこそ滲み出てくる誠実さを感じた。

表彰選手は以下のとおり。

最高殊勲選手:田中敬人(JFE西日本)
敢闘賞:坂本健二(大阪ガス)
打撃賞:福竹政人(JFE西日本)
首位打者賞:西田朋生(.500 NTT西日本)

大阪ガスは、私が社会人野球にハマりだしたきっかけのチームのひとつ。
それだけに2年連続で決勝を戦い延長で敗れたのは非常に残念だったが、
最後の最後でこんな凄い試合を観ることがなろうとは・・・
という思いのほうがどちらかと言えば大きかった。
(留守録は案の定15回表終了でテープが終わってしまったが。)

今大会では色々と思うことがあったのだが、まだ整理できていないので・・・。
今のところ溜め息しか出ませんわ(汗)

シーズンオフ突入?

2004年11月29日
昨日で社会人日本選手権も終わり、何人かと「よいお年を」という挨拶をした。
野球関係の友人(特に遠方からの)と会うことは、今年はおそらくもう無い。
とは言いながらラグビーやアメリカンフットボールの会場でバッタリ、と
いうこともあったりするもんなぁ。

当分の間野球観戦はお休みに。
今年の観戦記録の集計をそろそろ始めなければ。
しかし、プロ野球マスターズリーグを1試合は観ることになるだろうから
今年はまだ終わったわけではない。
さぁ、どこで観て今年の締めにしようか。

集計結果は年末某日の日記にて堂々発表予定(笑)
ちなみに観戦試合数は過去最高記録を既に更新済み。
来年は減るのが確実だろうけど。

11月30日、という日。

2004年11月30日
帰宅後、何気なくGAORAにチャンネルを合わせてみたら、
5月2日の大阪ドーム・大阪近鉄バファローズvs福岡ダイエーホークスの
試合の録画を放送していた。
この日、私は大阪ドームには行っていない。
1日に続いてバファローズが2試合連続サヨナラ勝ちした試合である。

画面の向こうで熱戦を繰り広げている両チーム。
半年余り経った今日、「大阪近鉄バファローズ」は55年の歴史を終え
「福岡ダイエーホークス」は球団の譲渡を正式に発表した。
5月には全く想像もしていなかった事態だが、これが現実。
そして、来年の1月末で藤井寺球場が閉鎖されることが決まった。

近鉄の駅に貼られていた“ご声援感謝”のポスターも、
掲示される期間を示すスタンプの日付は11月30日までだった。
明日から12月。
近鉄から野球の文化が消える瞬間が、刻々と近づいてくる。

虚しいことこの上ない。

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