ネイティブ?

2004年12月17日
『白い巨塔』のアンコール、しっかり観てしまった。

財前五郎は田宮二郎だよ、と言ったら世代がわかってしまうか。
田宮二郎は関西アクセントをこなせる役者だったから、
大阪が舞台のドラマならある意味うってつけかも知れない。
(勝新太郎の『悪名』における“モートルの貞”ほど強烈では無いにしても)

財前五郎が唐沢寿明なら、別に浪速大学付属病院でなくても良いのだが。
実際、ドラマの中でネイティブの大阪弁をしゃべっているのは、
浪速医師会会長の曾我廼家文童だけだったりするわけで。
さすが松竹新喜劇の役者さんですわ。

財前五郎の義父・財前又一の西田敏行が、妙な大阪弁をしゃべっている。
あまりにもヘタクソだと「ええかげんにせぇ!」と言いたくなるのだが、
西田敏行の演技には何故かそうは感じない。
『探偵!ナイトスクープ』の局長だからだとかは関係なく、
こんな大阪弁しゃべってるオッサン、実際居るもん。
進学で大阪へ出てきて、以来ずっと大阪に居ると思えば不思議ではない。
しかし、これが正しい大阪弁だと思ってもらっても困るのだが。

私は産まれも育ちも大阪、それも河内弁の洪水の中で育ったようなものだが
母はともかく父は九州産まれの東京育ち。
亡くなるまで(西田敏行ほど極端ではないが)大阪弁に訛が混じっていた。
私はその影響か、関東アクセントも一応使いこなせるその一方で
少々訛った大阪弁をしゃべっているような気がしてならないときがある。

別に大阪に限ったことではないが、自分の地元の方言がドラマや映画で
実際とは違う感じで使われているのは許せん、と思う人は多いはず。
大阪にはそう思う人が特に多いような気もする。
だが、大阪弁がしゃべれなくても大阪の色を出せる人が居るのも事実。
財前又一の西田敏行は大阪人の眼にはどう映っているのだろうか。

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