朝9時半過ぎ、野田駅から阪神電車の急行に乗る。
お客さんはみんな甲子園で降りるが、今日の私はまだ降りない。
その次に停まる今津まで行くわけで。

大阪ガス今津グラウンドでまずはオープン戦観戦。

トヨタ自動車
100 001 300=5  
000 150 01X=7
大阪ガス

トヨタ:後藤、明松、上野−小川   大ガス:坂本、建山、松尾、山田幸−小野

平石洋介が華々しく先頭打者本塁打で先制。
トヨタは2回、9回を除けば毎回安打が出ているが、
6回の山井晃男、広瀬栄作の近大コンビの連続二塁打と
7回に鎌田圭司の二塁打など4本の安打を集中した以外は
ほとんど散発に終わっていた。
大ガスは木下秀久が5回の3ラン含め4打点と今日は四番打者の働き。

大ガスのグラウンドだから当然ホームゲームなのだが、
一塁側のベンチに座っていながら青いユニフォームを着ている。
見慣れた淡いブルーではなく、ドラゴンズのビジターのような色。
胸のマークはストライプユニと同じデザインだが、
パッと見ではどうも大ガスの試合を観ているような気がしない。
試合用のニューモードなのか、プラクティスなのかよくわからないが。

今津グラウンドの試合途中で友人と合流し。
こちらの試合終了とほぼ同じ時刻に決勝が始まっているはずの甲子園へ、
“酒蔵通り”を歩いて移動。所要時間約25分。

外野に入場したのは2回裏、駒大苫小牧の攻撃中。
折りしもライトスタンドの上のほうで係員が
「ひとつでも席をお詰め願いまーす」
とか何とか言いながら観客の整理をしていたのでそこへうまく滑り込む。
照明塔の柱でセンターの定位置が見えないが、しょうがない。

決勝戦にふさわしい大観衆の中で、壮絶な試合が展開される。
済美、駒苫の追いつ追われつのノーガードの打ち合いに、
メモも出せずに観ているこちらのテンションが高くなる。
「川崎の頃の都市対抗神奈川代表決定戦やないねんから(笑)」

気が付けば駒苫は20本の安打を済美に浴びせている。
9回表も済美に19本目の安打が出て、さぁ20本行くか?と思った時に
打席には鵜久森淳志が立っていた。2アウト、でも本塁打が出れば同点。
鳥肌が立つような場面で、鵜久森はあえなく飛球を打ち上げて
ショートの佐々木孝介主将のグラブにその球が納まった。
駒大苫小牧が全国の頂点に立った。

校歌斉唱、なぜか我々も小声で歌う。
準優勝に終わった済美の選手たちがアルプスへ挨拶に行くと、
ブラスがあの校歌を演奏していた。
一礼してすぐに戻ることなく、校歌が終わるまで涙しながら
スタンドと向き合っていたそのシーンがとても印象に残った。

ネット裏から起こったバンザイの声が、波が押し寄せるかのように
内野席〜アルプス〜外野席へと広がって行く。
北海道はえらい騒ぎやろなぁ、と思いながらシミジミとそれを眺める。
閉会式、大会歌の合唱の中での場内一周。
それが終わると、蛍の光。
長い長い夏の終わりの余韻にひたっていると、雨が落ちてきた。
これまでの試合で上がりに上がった熱を冷ますかのように。

私にとっては2年ぶりの夏の甲子園。
来年も行ければ良いのだが。

粋。

2004年8月23日
駒大苫小牧の応援についてあれこれ書いてきたが、もう少しだけ。

昨日の決勝戦を観ながら友人と話していたときのこと。
彼に言われるまで気が付かなかったが、
例えば、チャンスで駒大コンバットが演奏されている中で
相手ベンチから伝令が出てマウンド附近に選手が集まれば、
演奏のテンポを緩めたり音量を下げたりする(ミュート、と言うのだったかな)
らしいのである。
そしてその輪が解けると再び通常の?速さとボリュームに戻るという。
心憎いばかりの粋な演出である。

そこで思い出したのが、アメリカンフットボールの応援。
インプレーの間はプレーの邪魔にならないように控えるものだが、
インターバルの演奏がボールオンの状態になっても終わらない場合は
曲を途中で止めずに音量を下げて演奏される。
そして、怪我人が出てレフェリータイムアウトがかかったときには
応援をストップさせ、フィールドのチアリーダーは低い姿勢
(片方の膝を地に付けて、もう片方の膝を立てた状態)で待機する。
関西の学生アメフットではそれがよく徹底されている(ように思う)。

駒苫の場合は単なる演出なのかも知れないが、
それが相手チームへの気遣いも含まれているとしたら凄すぎる。
ゲームの状況に応じて曲目やテンポを変えたりするのはよくある。
しかし、タイムの間のことまで考えているのは
(高校野球の応援という範囲の中では)非常に珍しいのではないか。
とにかく、あの打撃同様タダモノではないことは確かである。
インターネットは確かに便利である。
でも、使い勝手が悪いなぁ、と思うこともよくある。

例えば、列車の時刻表検索。
『駅す○ぁ○と』のような検索ソフトを利用するにしても、
そこで抽出されたルートの中には、アホか?と思うのが出てくるので
完全には信用していない。
明石から宝殿へ行くのに何で新神戸まで戻って新幹線に乗らなあかんねん。
JRや近鉄だけならば、大型の時刻表が1冊あればコト足りるし
いちいちサイトを開くより私の場合はこっちのほうが速い。

そして、困るのがJR以外の鉄道の時刻。
会社によっては時刻と区間を設定すれば
その条件に合致した列車のダイヤを教えてくれるが、
これがまたメンドクサイ。
1件とは言わず何件も示してくれるが、どうもしっくり来ない。
おまけに別の会社線に乗り換えるときには
また違うサイトを開かねばならない。
そのうち根気がなくなって調べるのを諦めてしまうわけだが。

3、4年ぐらい前までは、大手の出版社ではなかったが
関西の路線に限定して各社のダイヤを1冊にまとめた
小型の時刻表(関東、名古屋圏版もあった)が出版されていて、
ちょっと遠出をするときなどは非常に重宝したものだ。
総合運動公園駅から何時何分発の地下鉄に乗れば
自宅へ帰れる最終の電車に間に合うな、と調べる楽しみ?もあり、
(もと総務担当としては)運賃計算も比較的やりやすかった。
いつの間に休刊してしまったのだろう?

インターネットの普及がこれからもっと進むことによって、
紙ベースによる活字媒体の情報が疎かになりはしないか、と
心配してしまうのは私がまだまだアナログ人間だからだろうか。

確定はしたものの。

2004年8月25日
8月1日、近くの旅行代理店で今週末の東京行きの宿を予約した。
都市対抗時の定宿がキャンセル待ち状態で、今日まで待ってみたけれど
どうしても1日だけ空きが出ないとのこと。
一応2泊を予定しているが、同じエリアで1日ずつ違うホテルに泊まるのは
どうしても効率が悪い。
よって、第二候補のホテルに決定。ここは今回が初めてである。
どちらにしても“東京ドームまで徒歩何分”のところではあるが。
往復は結局飛行機にした。

問題は台風の行方である。
現在沖ノ鳥島附近にある台風16号(“チャバ”という名前があるらしい)が、
“強い”なんてものじゃなく“猛烈な”という表現がされていて、
今週末には九州にかなり近づくような感じなのだ。
東京には影響はないかも知れないが、私が大阪へ戻る日になって
四国あたりを彷徨っていたらどうしよう。帰れんやんか。

とにかく、28日から30日にかけて東京に滞在することで確定。
(その間更新もお休みします)
滞在中、ずっとドームに居るとは限らない、と言っておこう(笑)
予定は未定だし。
昨日から全国高校軟式野球選手権が始まっている。
実際に観に行っていない試合のスコアを書くのは少々気が引けるが、
こんな試合が2日間にわたって行われたらしい。

浜松商業(東海・静岡)
000 000 300 000 000 000 000=3
000 003 000 000 000 000 001=4x
浜   田(東中国・島根)  

明石球場での開幕戦が、いきなり延長15回。しかも決着つかず。
硬式の場合は引き分け再試合でまた1回表から行われるが、
軟式はサスペンデッドゲームの規定を取っている。
今日、16回表から再開され、21回で浜田がサヨナラ勝ちした。
今年の大阪予選でも3回戦で同様のゲームがあったが、
こちらは延長16回、2−1で関大一高が高槻南に勝利。
(再試合の後同じ日に準々決勝を戦って敗れたのは・・・)

浜松商業(以下、浜商)は軟式大会では初出場。
観に行きたかったんだけどなぁ。
甲子園では浜商の応援を観たことがあるが、
軟式ではどうなのか興味もあったし(というかそれが目当て)。
浜商の応援は曲目としては早稲田ベースで、
私が甲子園で『大進撃』を初めて聴いたのが実は1988年夏の
浜商の試合(3回戦・vs拓大紅陵)だったりする。
バンドそのものも非常にレベルが高く、
浜松の凧揚げ祭りで鳴らされるラッパの音(ヤマハの応援とはまた違う)を
アレンジした曲?で応援をするのが非常にユニークである。
浜商ではオープニングの『スポーツショー行進曲』が私は好きなのだが。
明石の空にも響きわたっただろうか。

そのほか、昨日今日で大会中に観たかった初芝富田林(大阪)、
東大寺学園(近畿・奈良)が相次いで敗れてしまった。
私は明日(27日)から土・日を挟んで4連休を取ったのだが、
軟式大会は残念ながら明日しか観に行ける日は無い。
明石の神港学園(兵庫)の試合だけはなんとか、と思うが…。
明日の朝は早起きせねばならんのに、まだ荷造りができていない(汗)

今日は午前中にK病院に月例の診察へ行ってから、
明石公園球場の全国高校軟式野球選手権へ。
準々決勝の第二試合、2回裏から観戦。

神港学園神港高校(兵庫)vs河浦高校(南部九州・熊本)

神港 000 000 200=2 H2 E2
河浦 000 200 01X=3 H4 E0

神港:吉川−福井   河浦:松下−石井

神港学園の吉川孝介は上から投げたり横から投げたりと変貌自在な長身投手。
河浦の松下浩之は上背はないがクロスファイヤー気味の速球派。
両投手が好投していたが、ともにミスが得点に絡んだ。

4回裏の河浦は2アウト満塁で松中優也の打球がライト前へ。
前進守備の態勢でタイミングはライトゴロだったが送球が悪く、
走者2人が生還した。
神港学園も7回にエース吉川が自ら適時打で1点差に迫ると、
バッテリーミスで難なく同点に。
決勝点は8回裏2アウト一、二塁から出た5番井本龍二の適時打によるものだった。

全国大会の準々決勝でありながら、球場の雰囲気はとてものんびりしている。
これがなんとも言えず心地よい。
今日は5回途中から大粒の天気雨(狐の嫁入り、とも言う)が降ったりして
一時裏に避難することもあったが、心配するほどのことはなかった。

軟式選手権ではプログラムも販売されていて、1冊150円。
各代表校の予選での戦績も記されているが、
個人的には予選の全試合を載せて欲しいところ。
ちょっとぐらい値上げしてもええからさぁ。

いざ、行かん。

2004年8月28日
現在午前6時。
んじゃ、東京へ行ってきます。

無事、帰還。

2004年8月30日 野球
台風で飛行機が欠航になることを考えて、早めに新幹線で帰ってきた。
18時頃帰宅。
どうやら私が乗ろうとしていた便は、予定通りに飛んだらしい。
東京滞在中のことなどについてはもうちょっと落ち着いてから、
明日以降の日記に書くことにする。
いろいろせなアカンことがあるので余裕がおまへんねん(汗)

九州方面の便は朝から欠航のニュースが出ていた。
今夜福岡ドームであるはずのホークスvsファイターズは
昨夜西武ドームで試合をしていたホークスの選手が移動できずに
中止になったとか。
今日、東京ドーム22番ゲートでホークスの丸尾トレーナーらしき人物と
すれ違ったのはどうやら幻ではなかったようだ。

帰宅直後、NTT西日本がJR東海に2−3で敗れたと
まだドームに居た友人から速報メールが届いた(今日中に帰れるんか?)。
松下電器、大阪ガスに続いて大阪のチームは初戦敗退。
だから、大阪から4チームも出られるような今の予選の状況は
間違いなんや、って言うてるのに。
【8月28日の日記】

羽田空港に9時前に到着して、その足で直行すれば東京ドームの
第一試合開始には間に合うはずだが。
帰りに急がなければならず、お土産を選ぶ暇が無いときのことを考え
先に買うものを買ってゆうパックで自宅へ送っておく。
なにぶん病み上がりの身ゆえ(笑)、重い荷物を肩から下げて
移動するのが大変なもので、できるだけ乗り換えが少ないよう
京急羽田から都営地下鉄三田経由で水道橋へ。
必要最小限?以外の荷物はコインロッカーに預けて、
そんなこんなで東京ドームのネット裏に着いたのは第一試合の3回裏。

《第一試合》京都市・日本新薬9−0広島市・リースキン

新薬は橋本健太郎〜南大介〜田中大介の完封リレー。
橋本の球は打者の手元でスッと伸びるように見えた。
打者の内側の厳しいところもドンドン突いてくる。
スピードガンの数字だけではわからない投手だと思う。

西京極でお馴染みの新薬の応援を東京で聴くのはこれが初めて。
マスコットガールが青いクマの縫いぐるみを持ちながら、
『チャイナ』に合わせてリズムを取っていたのが可愛かった。

リースキンの試合は初めて観たのだが、ユニフォームの上半身は
後姿がいにしえの近鉄バファローズそっくり。
横で観ていた東京の師匠と背番号を見ながら、
当時のバファローズの背番号談義を時々。
しかし、胸のマークは“LEASEKIN”なのに、
スコアボードのアルファベットが

R

になっていたのはどういうことなんだろう。

《第二試合》豊田市・トヨタ自動車5−3長野市・NTT信越硬式野球クラブ

信越がリードすればトヨタが追いつく、という展開の好ゲームだった。
信越の先発は伏木海陸運送から補強の橋本渉。
Bu→Gの阿波野秀幸を彷彿とさせるフォームで、
昨年の選手権、松下電器戦での好投が記憶に新しい。
別のエリアで観ていた友人に言わせると
「調子はあまり良くなさそう」
だったが、そうとは思えない巧いピッチングだった。

トヨタは吉見一起がまずまずの好投を見せ、
7回からは長野商業出身の金子千尋。
かつて母校で聴いた応援曲をマウンドで聴く心境は如何に(笑)

トヨタのキビキビした応援は結構好きで楽しんでいたのだが、
その一方で何気なく信越のこれまたアツイ応援席を眺めていると
「あれ?今ステージに上がってるの、Mさんとちゃう?」
と知人の姿を発見。隣に居た友人に双眼鏡を貸して確認してもらう。
「なんでそこに居るんやぁ〜!?・・・ちょっとぉ、カッコええがな!」
おまけに楽団の中には顔見知りも居るし。
この試合はスコアを付けながら観ていたが、居ても立ってもおられず
9回表だけはそれを放り出して三塁側の総立ちの中へ加わった。
ちなみに『信濃の国』の歌詞はまだ覚えきれていない。

《第三試合》狭山市・ホンダ3−0横須賀市・日産自動車

試合途中でホテルにチェックインしに行ったため、中抜け状態。
確か3回表が終わって一旦出て、5回裏に戻って来たんだっけ。
宿がドームに近いのは良いことだ。

戻ってきていきなり日産の宮田仁が金子洋平、平間靖教に
連続ソロホームランを浴びた。あちゃー。
昨年選手権優勝の日産がわずか3安打で完封負け。
打てなかった、と言うよりもホンダの橋本義隆があまりにも良すぎた。

ホンダと言えばお馴染み『全開ホンダ』。
私は1996年の大会(大阪ガス戦)で初めてそれに触れたわけだが、
その時よりもちょっとテンポがスローになったような気が。
でも熊本よりは速い。鈴鹿の『全開』はもう神ワザの速さだが。
日産は相変わらずの『突撃のテーマ』。でも微妙に変わってしまった。
最終回の重低音響きまくりの『突撃』はただただ凄かったけど。

今日の日程が全部終了、外に出ると色んな方々との再会が待っていた。
まるで田舎の同窓会状態(笑)
時間の都合でロクに挨拶もできなかった方も居たのは残念だが、
なんだかとても嬉しいひとときだった。
うち数人と師匠行きつけのお店で宴会。
上機嫌な午前様で宿に戻った。

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