昨年は“大阪モノ”のオムニバスCDがいろんなレーベルから発売されたが、
私が唯一購入したのがコロムビアのこれ。
『大阪タイガースの歌』(中野忠晴)1曲のために買った、
と言って良い。

私は一時期、SP盤レコードの音にハマッていた時期がある。
アナログもアナログ、78回転である。
何故か自宅に昭和歌謡史の全集のようなLP盤が何枚かあり、
物心つき初めからそれを聴くとは無しに聴いていたのがひとつの原因である。
人前で歌ったことはないが、昭和初期から戦後にかけてのヒット曲なら
何曲かフルコーラスで歌えるような、珍妙な小学生だった私。
その病が僅かながらも尾を引いているのか、
戦前の陸軍・海軍の軍楽隊が吹き込んだレコードの復刻版や、
1930〜40年代のポピュラーやジャズのCDも購うようになった。

中野忠晴の『大阪タイガースの歌』は一般発売されず、
球団の披露パーティーで配られる記念品として数百枚しか
プレスされなかったという幻のレコードだったと聞いたことがある。
佐藤惣之助作詞・古関裕而作曲だから相当昔の作品だろうな、
と思っていたが、まさかCDで聴くことができるとは思ってもみなかった。
「オー、オー、オーオー」だから「大阪タイガース」と素直に続き、
「フレッ、フレッフレッフレッ」の部分が小刻みな歌い方なのが新鮮に聴こえる。

私の愛唱歌である『南海ホークスの歌』にも灰田勝彦が歌うSP盤が存在し、
『大阪タイガースの歌』よりも早くCD化されている。
しかし、それは灰田勝彦の全集の中に入っているため、
この曲だけのために全集を購入するまでには至らなかった。
こちらのレーベルはビクター。
もうちょっと入手しやすい形で復刻してもらえんかなぁ。

このアルバムは“浪花BEST”というサブタイトル通り、
大阪のご当地ソングを集めた内容である。
しかし『浪花節だよ人生は』は“浪花”という語はあっても
別に大阪の歌でもないような気がするが。
それから『宗右衛門町ブルース』は長作(レッツゴー三匹)ではなく、
ほんまは平和勝次とダークホースとちゃうのん?
などと小言をこぼしながらもしっかり聴いていたりする。

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