センバツ準決勝をイエローシート(一塁特別自由席)から観戦していた。
第一試合の三塁側は社サイドなので満員になるだろうな、と思ったのと、
社の大前佑輔、坪井俊樹、愛工大名電の丸山貴史のようなサウスポーを
一塁側から観ておきたかったので。

大前は今日、ヒットを4本しか打たれなかった。
しかし与えた四死球は8個。
守備の乱れもあって3点を失う。
9回も1点差に迫ってなお1アウト3塁と同点の好機が続いていたが、
スクイズを見破られ2アウト走者無し、と一挙に暗転。
最後まで追いつくことができずに社はベスト4で力尽きた。
しかし、外野席から三塁アルプス、ネット裏にかけての社への大声援が凄かったこと。
一塁側に居たからこそ、それを真正面から感じることができた。
左側から聞こえてくる名電のブラスバンドも、さすがに良い音が出ていた。

第二試合になると、あれほど埋まっていた三塁側の客が一度に減り、
今度は一塁側(済美)のほうが多いような・・・。
1回から3回までに6点を取った済美の一方的展開になるかと思われたが、
明徳義塾は1回戦の桐生第一戦で見せたような集中打で6回に同点に追いつく。
ゲームはそう簡単に決まるものではない。
済美は4回以降ヒットが出ず、少し嫌な流れになりそうだった。
しかし8回、明徳守備の乱れをついてノーヒットで1点。
これが決勝点になった。

済美のアルプスで面白かったのが、俳句の絶叫。
「春や昔 十五万石の 城下かな」
「草茂み ベースボールの 道白し」
東京六大学野球では“ブロック”と呼ばれていたりする、
応援席から一斉に呼びかける応援の方法があるが、
それに近い要領でこの2句が詠まれる、というか叫ばれる。
正岡子規ゆかりの松山市の高校らしいと言えばらしいのだが。
こんな形で俳句が出てくるとは・・・。
済美は長い歴史を持つ女子校だったが、現在の3年生が共学の第1期生になる。
例えば、私学の高校がイメージチェンジを図るべく学校名や制服、校章などを変えたり、
男子校や女子校が共学になることは近年よく見られる。
しかし、女子校から共学に変わるという大きな変化があったわりには、
校章はいかにも伝統を感じさせるようなデザインであるし、
男子の制服はブレザーではなく詰襟の学生服のよう。
ブラスバンドが制服のままで演奏していたが、
詰襟の男子生徒がトランペットやトロンボーンを姿勢良く奏でているのを見ると、
京大応援団のブラスバンドを思い出した。

だから、と言うわけでもないが、
第二試合途中で関西学生リーグの経過が気になったので、
連盟の速報を携帯で見てみたら・・・凍り付いてしまった。

同志社の染田賢作が、開幕の京大戦で完全試合を達成したという。

7回コールド参考記録の完全試合なら球場で観たことがあるが・・・。
迷った挙句甲子園を選んで、私は歴史の生き証人になり損ねてしまったわけだ。
でも、甲子園で社の試合を観ることができたからそれはそれで良かった、のだが・・・。

明日の決勝戦は、悪天候の影響により午後4時開始となるそうだ。
西京極はどうなるのだろうか。

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