吉例顔見世興行@南座。
京都・南座で『當る子歳 吉例顔見世興行』を観て来ました。


ここ数年、歌舞伎を観に行くと言えば大阪松竹座ばかりで、
南座には10年以上のごぶさた。
特に顔見世は安いほうのチケットがなかなか取れず、
“まねき”を撮ったり“番付(プログラム)”だけを買ったりする程度でした。
今回運良く買えた3等席は3階の正面最上段で、照明室の真下。
頭を動かさなくても舞台全体が見渡せるので、私にとっては良い席でした。
客席には和服姿の方も多く、とても華やいだ雰囲気です。

今年の顔見世は“二代目中村錦之助襲名披露”と銘打たれています。
ちなみに初代の中村錦之助は亡き萬屋錦之助のこと。
TVや映画での活躍をご記憶の方も多いかと思います。
ウチの母に言わせれば「若い頃はホンマ男前やった」そうですが。
二代目は初代の甥に当たります。
とても上品な顔立ちの役者さんです。

その襲名披露の口上が、夜の部第二の『寿曾我対面』の劇中でありまして。
一旦芝居を中断して(当然衣装はそのままで)口上を述べ、
それが終わるとまた何事もなかったかのようにまた芝居に戻る、と。
本当は不自然な流れであるはずなのですが、
そこは歌舞伎独特の楽しみとも言えると思います。

第三の『京鹿子娘道成寺』を演じるは坂田藤十郎。
御年77、つまり“喜寿”ですが、
舞台に姿を現したときのその美しさには溜息混じりの歓声が起こるほど。
『娘道成寺』は歌舞伎舞踊きっての大曲で体力も当然要るわけで、
それを思えばこの77歳はすごい、としか言いようがありませんでした。
踊りの途中で手ぬぐいが客席に投げられるのを見て、
「あー、あれを取ろうと思ったら特別席(24,150円!)でないと無理やなぁ」
などと考える3階最上段席の私。
いつもなら所化さん同士のやりとりで笑いを誘う場があるのですが、
今日は省略されていたのがちと残念でした。

最後の演目まで観終わって1階まで降りたところで、
「明日も来やはります?」などというお客さん同士の会話が耳に入ってきました。
京セラDの日本選手権じゃあるまいし、そんなに毎日来れるのかよと(苦笑)
おそらく役者さんのご贔屓筋の方なんでしょうねぇ。
また、「遅いときには11時回ってましたなぁ」とおっしゃる方も。
今回はまだ早いほうだったのかと(汗)

ついでに、当然ながら晩ごはんは幕間に済ませるのですが。
今回は顔見世出演中の市川左團次の屋号“?島屋”にちなんで、
京都?島屋の地下で巻寿司と箱寿司の詰め合わせを買ってきました。
コンビニの手巻き寿司じゃ気分が出ないものでね(笑)

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